富士通、中堅企業向けERPに新製品 経営と現場のひも付け強化「GLOVIA smart」を拡充

富士通は、中堅企業向けに経営の目標達成状況をリアルタイムに把握できるERP製品を発売した。マネジメントの成否の分かれ目となる経営目標と現場の施策のひも付けを強化できる。

» 2008年09月11日 08時30分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 富士通は9月10日、中堅企業向けのERP製品「GLOVIA smart」に「GLOVIA smart 経営管理 Attention Viewer」を追加し、同日に提供を開始した。年商300億円以下の製造業や流通業などに同製品を売り込んでいく。

image GLOVIA smart 経営管理 Attention Viewerのイメージ

 Attention Viewerは、経営目標と現場の施策をひも付け、目標の達成状況を可視化する製品。例えば経営目標に「利益の拡大」や「製造原価の低減」を掲げた場合、それを現場の社員が共有する場合には「仕損の撲滅」や「生産効率の向上」といった具体的な施策にまで落とし込まなければならない。同製品は、こうした経営目標と現場で取る施策に関連を持たせ、目標の達成状況をリアルタイムに把握できるようにする。

 「製品歩留」や「操業度」など16種類の指標が搭載されており、設定した指標を下回ると警告を出す機能を持つ。現場業務と比較しながら、日々の達成状況や進ちょくをグラフで表すことできるため、売り上げや利益率といった指標の傾向を洗い出し、改善につなげられるとしている。

image 渡辺秋穂氏

 全社員が目標を共有し、すべきことを具体的に理解できるようになるほか、経営者や管理者は、売り上げや目標の未達といった状況をいち早く察知できるようになるため、マネジメントの管理レベルの向上にも寄与する。

 富士通の中堅ソリューション事業本部で統括部長を務める渡辺秋穂氏は「中堅企業の経営者は現場にも近い立場でマネジメントをする。経営層と現場が1つの目標に向かって同じ“気付き”を得られるソリューションだ」と同製品の特徴を説明した。

 Attention Viewerは5ユーザーライセンス付きで98万円(税別)から。製造業の生産部門および購買部門向けに43種類の現場指標などを提供するテンプレート製品「GLOVIA smart 経営管理 Attention Viewer 製造 KPI テンプレート」は80万円からとなる。今後3年間で100セットの販売を目指す。

Attention Viewerによる見える化のイメージ

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