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» 2009年08月26日 15時41分 UPDATE

Tech・Ed 2009 Report:【キーノート速報】新Windowsのローンチに自信を見せるMS

マイクロソフトの年次テクニカルカンファレンス「Tech・Ed」が開幕。初日の朝は基調講演が行われ、Windows 7、Windows Server 2008 R2、Office Web Appsなどの最新事情が披露された――。

[石森将文,ITmedia]
マイクロソフト大場執行役 大場執行役は、15周年を感謝するスライドとともに登壇

 マイクロソフトは8月26日からの3日間にわたり、年次のテクニカルカンファレンス「Tech・Ed」を開催。初日となる26日には、基調講演が行われた。

 冒頭登壇したマイクロソフト 執行役の大場章弘 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長は、Windows95が発売された1995年を「マイクロソフトが本格的に企業向けビジネスを開始した出発点」と位置付け、そこから15回の実施を数えるTech・Edについて「ここまでやってこられたのはITエンジニアのおかげ。変化に対応できるような俊敏性の高いITを目指すDynamic ITというビジョンを実現するため、マイクロソフトに力を貸して欲しい。そしてTech・Ed自体もこれからの15年、30回の実施に至れるようにしたい」と展望を述べた。

ユーザーが何をしたいか、という視点でWindows 7を開発した

 9月1日からは法人向けボリュームライセンス、そして10月22日には一般向け販売を控え、ユーザー、開発者ともに期待の高まっているWindows 7については、大場氏からコマーシャルWindows本部長の中川哲 氏にバトンを引き継ぐ形で、講演が行われた。

 中川氏はWindows 7の開発ポイントとして「マイクロソフトが何を作りたいかではなく、ユーザーが何をしたいのか、という視点に立ち開発をしてきた」と紹介する。全世界の約1100万人、約600万台のPCクライアントに対しニーズを調査し、直接インタビューをしたユーザーの数も、およそ1600人に上るという。その結果として、「OSのインタフェースのみならず、ユーザーの関心が特に高いパフォーマンスと互換性について、優れたものに仕上がったと自負している」と自信を見せる。実際中川氏自身により、スリープから2秒で復帰してみせるデモや、Internet Explorer 6でしか稼働しないWebサービスを、Windows 7のXPモード上で動かすデモなどが、聴衆に対し紹介された。

マイクロソフト中川氏 「思わず衝動買いしてしまい怒られた」というWILLCOMのD4にWindows 7をインストールし動作をデモする中川氏。「ほら、こんなに軽快に動きます」(中川氏)

 次いでシステム管理者に利益をもたらす新機軸として中川氏が取り上げたのは、Microsoft Desktop Optimization Pack(MDOP)のコンポーネントとして提供されるApplication Virtualization(App-V)である。

 従来、社員に支給しているクライアントPCを入れ替えたり、OSを変更したりする際には、利用するアプリケーションも個別にインストールする方法が一般的であり、管理者の作業負荷を高めていた。だがApp-Vを利用すれば、サーバ側で持つアプリケーションを仮想化してユーザーに配布できる。構成変更時の手間を省くだけでなく、ユーザーにとってもロケーションを問わず同じ環境で作業できる、といったメリットがある。

 「これらのサービスが実現できているのは、裏でWindows Serverが動いているおかげ」という中川氏のコメントにより登壇したのは五十嵐光喜 業務執行役員 サーバープラットフォームビジネス本部長である。

 五十嵐氏は「最適化されたデータセンター」について「物理・仮想の壁を越えて、自在に運用可能なこと」と条件付ける。Windows Server 2008 R2は、クラウド時代の新しい基盤OSとして、メニーコア化/64ビット化/低消費電力といったハードウェアの進化を取り込みながら、この条件をクリアするという。

 具体的には、プロセッサの負荷状況に応じ未使用のコアを停止させる「Core Parking」や、VHDファイルを通じ物理マシンと仮想マシン間の環境展開を容易にする「VHDブート」を実演。Core Parkingでは、Windows Server 2008 R2とWindows Server 2003 R2を同じ構成のハードウェアにインストールした場合、Windows Server 2008 R2が約20%の省電力化を果たせることを示した。またVHDブートについては、「Windows展開サービス」による展開の容易さのみならず、Hyper-V上の環境がそのままVHDファイルとして構成されるためイメージの作成にも手間が掛からないと紹介された。

五十嵐業務執行役員 Core Parkingによる省電力製をデモする五十嵐氏。Windows Server 2008 R2では、消費電力が4分の3程度に抑えられている

 Exchenge Server 2010のローンチが間近に迫るOffice 2010ファミリに関しては、マイクロソフト コーポレーション Offceプロダクトマネジメントグループの沼本健 氏が、Visio、Project、SharePoint Serverを含め「2010化の波が間近に迫っている」と言及された。当然その先には「Microsoft Online Service」も視野に入ることになる。例えばOffice Web Applicationについては、「ローンチ時、約5億人がそのユーザーとなる」と沼本氏は予測を述べる。

沼本バイスプレジデント Office Web Appsでサポートするブラウザは、現段階ではIE、Firefox、Safariとなる。Operaに加え、(当然というべきか……)Google Chromeにも対応しないが、写真で確認できるようにiPhoneのSafariでは動作するようだ。なお沼本氏は、日本人初の、マイクロソフトコーポレーションのコーポレートバイスプレジデントだと紹介された

 率直なところ、本日の基調講演では、特段目新しい発表がなされたわけではない。だがそれだけに、リリースを間近に控えたWindows 7およびWindows Server 2008 R2への準備が万端であることが伺えるといえよう。なお例年通りTech・Edでは、各種ブレークアウトセッションがプログラムされている。明日以降は、それらの取材内容もリポートする予定だ。

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