Google、無料DNSサービス「Google Public DNS」発表

GoogleがWeb高速化の取り組みの一環として、無料のパブリックDNSサービスを立ち上げた。

» 2009年12月04日 07時51分 公開
[ITmedia]

 米Googleは12月3日、Web高速化の取り組みの一環として、無料のパブリックDNSサービス「Google Public DNS」を立ち上げたと発表した。

 DNSはサイトのURLをIPアドレスに変換する(名前解決と呼ばれている)ことで目的のサイトに接続する仕組みで、その変換は企業やISPなどのDNSサーバが担っている。ユーザーがWebサイトを訪問するたびに名前解決が行われているが、複雑なページを読み込むには複数の名前解決が必要なこともあり、その結果Web閲覧のスピードが遅くなる。Googleは高速で安全なDNSサービスを提供することでユーザーのWeb高速化を助けたいという。

 GoogleはDNSのレスポンスが遅くなる主な原因の1つをDNSのキャッシュが失われることにあると考えており、大量のドメインのキャッシュをTTL(キャッシュ生存期限)が切れる前にリフレッシュしてサーバに保有し続ける。同社の世界規模のデータセンターとキャッシングインフラを活用することで、ほかのDNSサービスに問い合わせることなくユーザーに直接サービスを提供できるとしている。セキュリティ面では、DNSメッセージ中のクエリ名と関連するデータをランダム化することでなりすまし攻撃から防御する。なお、ブロッキング、フィルタリング、リダイレクトはユーザー体験の邪魔になるとして行わず、ユーザーが入力したクエリがミスタイプだったり存在しない場合はエラーメッセージを返す。

 プライバシーに関しては、Googleは高速なサービスに必要なテンポラリーなログのみを保存し、24〜48時間以内に収集した情報を消去するとしている。

 Google Public DNSを利用するには、ネットワーク設定を変更する必要がある(DNSサーバとしてGoogleが取得した8.8.8.8と8.8.4.4を指定する)。設定方法はGoogle Codeのページに詳しく掲載されている。

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