業務PCでW杯サッカーを頻繁に見たは33%、私的利用の危険性が明るみに

「会社のPCを私的に利用することに何ら制限を設けていない実態が分かった」と、Symantecが解説している。

» 2010年07月16日 14時51分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 米Symatecは、サッカーのワールドカップ(W杯)と業務PCの私的利用に関するオンラインアンケートの結果をブログで紹介した。試合を閲覧したり、情報を集めたりする行為に対して制限を設けていない企業の実態が分かり、業務PCの私的利用がもたらす危険性が浮き彫りになったと、警鐘を鳴らしている。

 北米の同社ユーザーを対象に実施したアンケートの結果によると、「W杯に便乗する攻撃に遭遇していない」という回答者は83%だった。「スパムを受け取っていない」という回答も71%に上った。一方、被害に遭った回答の内訳は、マルウェア感染が8%、ID盗難が7%、アカウントのハッキングが6%、詐欺的な接触が5%。同社は「被害が少ないことに驚いた」とコメントしている。

 業務PCでW杯サッカーの試合を見た頻度は、「頻繁に見た」が33%、「あまり見ていない」が17%、「たまに見た」が16%。「見ようとは思わない」は22%だった。

 また業務PCをどのように私的利用しているか(複数回答)との質問では、「業務とは関係ない情報を得るためのネットサーフィン」が77%で最も多く、以下は「動画視聴」(53%)、「オンラインショッピング」(42%)など。「私的利用は一切しない」は13%だった。

 業務PCの利用を制限するポリシーに反しても私的に利用したいかという質問に対しては、「はい」が44%、「いいえ」が32%あったが、「職場にそのようなポリシーはない」という回答も23%に上った。

 近年のサイバー攻撃はユーザーを直接狙っており、ソーシャルエンジニアリングなどの手法を駆使してユーザーをだまし、マルウェアに感染させようとするケースが多いと、同社は指摘する。こうした傾向にあって、業務PCの私的利用に何ら制限を設けていないことは、「企業のITインフラや重要データが攻撃に遭っても保護する術がないに等しい」と警告している。

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