8月のMS月例セキュリティ情報が公開、過去最多の14件

14件のうち8件が「緊急」レベルとなり、中でも4件については最優先で更新プログラムを適用するよう勧告している。

» 2010年08月11日 08時12分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは8月10日(現地時間)、予告通り過去最多となる14件の月例セキュリティ情報を公開し、合計34件の脆弱性を解決した。

 14件のセキュリティ情報のうち、深刻度が最も高い「緊急」レベルは8件。その中でも「MPEG Layer-3コーデックの脆弱性」(MS10-052)、「Cinepak Codecの脆弱性」(MS10-055)、「Office Wordの脆弱性」(MS10-056)、「.NET共通言語ランタイムおよびSilverlightの脆弱性」(MS10-060)の4件については、最優先で更新プログラムを適用するよう勧告している。

 この4件で修正した脆弱性は、いずれも非公開で報告されたものだという。細工を施したメディアファイルやストリーミングコンテンツ、リッチテキスト形式(RTF)の電子メールなどを使って悪用された場合、攻撃者にリモートでコードを実行される恐れがある。安定した悪用コードが出現する可能性も高いとされる。

 一方、事前に情報が公開されていたのは「セキュリティで保護されたチャネル(SChannel)の脆弱性」(MS10-049)で、Microsoftが2月にアドバイザリーを出していた。なりすましや中間者攻撃の可能性が指摘されているが、実際に悪用されたとの報告は入っていないという。

 「Internet Explorer(IE)の累積的なセキュリティ更新プログラム」(MS10-053)では、6件の脆弱性を解決した。Windows 7やWindows Server 2008 R2を含め、サポート対象のほぼ全OSに影響が及ぶ。また、Microsoft XMLコアサービスの脆弱性」(MS10-051)と「SMBサーバの脆弱性」(MS10-054)も深刻度は「緊急」レベルだが、悪用可能性指標は1段階低い「2」の評価となっている。

 残る6件のセキュリティ情報は、深刻度が上から2番目の「重要」レベルとなる。Windowsカーネルの更新プログラムも2件含まれている。

 月例セキュリティ情報とは別に、Windows Service Isolation機能を使った権限昇格問題に関するセキュリティアドバイザリーも公開した。想定される攻撃手段や攻撃回避のための方法について解説している。

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