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» 2011年10月07日 08時00分 UPDATE

「クラウド基盤ソフトでベストの存在になる」――Red HatのピンチェフEVP

米Red Hatは分散ストレージ管理技術のGlusterを買収し、クラウド市場への攻勢を強める。同社の狙いをエグゼクティブ・バイス・プレジデントのアレックス・ピンチェフ氏に聞く。

[國谷武史,ITmedia]
redhat1007.jpg Red Hatのアレックス・ピンチョフEVP

 Linuxディストリビューター大手の米Red Hatは、米国時間の10月4日に分散ストレージ管理技術を持つGlusterの買収を発表した。買収規模は1億3600万ドルで、10月中にも完了する見込み。Red Hatはクラウドソリューションの提供体制の強化を進めている。

 クラウド市場における同社の展開について、パートナーカンファレンス出席のため来日したエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼グローバルセールス・サービス・フィールドマーケティング代表のアレックス・ピンチェフ氏に話を聞いた。同氏は、「クラウド基盤ソフトウェアで“ベスト”と評される立場をまずは目指したい」と語っている。

 まずクラウド基盤の構築で不可欠な仮想化について、ピンチェフ氏は「この分野ではVMwareがリーダーだ。しかし、“ベンダーロックイン”を逃れたいというユーザーは多い」と話す。VMware対抗として、オープンソースベースのXenやKVMの採用率が伸び、直近ではKVMの採用が大半を占めるという。

 「パフォーマンスや拡張性の点でKVMはVMwareに引けを取らない。コストメリットは優れている」(ピンチェフ氏)

 同社のエンタープライズ顧客は金融や通信、官公庁などを中心に幅広い業種にわたる。エンタープライズ市場で稼働するRed Hat Enterprise Linuxのサーバは500万台以上あり、こうした現状からもピンチェフ氏は、同社の仮想化ソリューションが特にプライベートクラウドの構築において、大きな価値をもたらすと強調する。

 また5月には、IBMやIntel、米Hewlett-PackardらとKVMを含めた仮想化技術の採用の促進を目的とした「Open Virtualization Alliance」を設立。「NEC、富士通、日立製作所など日本のパートナーを含む200社以上が賛同を示してくれた」という。

 クラウド向けソリューションの展開では、JBossのミドルウェア製品の売り上げが年率70%の成長を見せているほか、今年に入ってクラウド構築ソフトウェア群「CloudForms」や開発者向けのPaaS「OpenShift」の提供も開始した。ネットワーク仮想化についても、Cisco Systemsとの協業でカバーしている。これに今回のGluster買収で、ストレージソリューションも追加されることになり、クラウド分野で同社製品がカバーする領域はここ数年で一気に広がった。

 同社のジム・ホワイトハースト社長兼CEOは、6月のITmediaとのインタービューで売上高10億ドルを突破できるとの見方を示した。ピンチェフ氏は、「ほぼ突破できる状況にあり、現在は予想を11億5000万ドルに引き上げている」と述べた。

 また日本市場に対しては、「日本のユーザーはオープンソースコミュニティーに積極的に参加しているし、製品やサービスに対する要求も厳しい。これは当社にとって大きな励みになっている。当社にとっては米国に次ぐ世界2位の規模でもあり、日本のパートナー、ユーザーを大事にしたい」と話している。

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