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» 2011年10月19日 11時00分 UPDATE

NECもPAN採用へ、クラウド基盤自動化でじわじわとPAN Everywhere構想が進む

NECがクラウド基盤の自動化・効率化を実現するPAN Managerを採用する。デル、富士通、HPに次いで4社目。異機種の仮想環境を一元的に操作できる単一のコンソールを目指す米Egeneraの構想が次第に実現に近づいている。

[浅井英二,ITmedia]

 NECと米Egeneraは10月19日、「PAN Manager Software」に関する開発・販売契約を結んだことを明らかにした。EgeneraがNECのブレードサーバ「Express5800/SIGMABLADE」向けに「PAN Manager Software for NEC」を開発し、NECが来春から日本を含む全世界で販売していくという。

 これまでPAN Managerは、デル、富士通、およびHPのブレードサーバに対応、NECで4社目となる。主要ベンダーによる採用が進み、異機種の物理および仮想サーバを管理する単一のコンソールを目指すEgeneraの狙いが実現に近づいている。

 NECプラットフォームマーケティング戦略本部の泓(ふち)宏優グループマネジャーは、「金融機関など大規模基幹システム構築で培ったNECの技術やノウハウと10年の実績があるEgeneraのPAN Managerを組み合わせ、国内はもちろん、欧州を拠点とするグローバル事業の武器としたい」と意気込む。

 PAN(Processing Area Network)は、Egeneraが「ストレージにおけるSAN(Storage Area Network)と同じ発想をプロセシングに持ち込めないか」と開発したユニークなアーキテクチャー。仮想化ソフトウェアとしては、1つのCPU上に複数の仮想マシンを稼働させるXenやVMwareなどがよく知られているが、それらとPANはレイヤが異なる。

 2000年創業のEgeneraは、ミッションクリティカルな業務に向け、ハードウェアとソフトウェアと一体化させたハイエンドなブレードサーバシステムを提供しているが、2008年からは他社製のブレードサーバでも使えるようにPAN Managerをオープン化、「PAN Everywhere」と呼ばれる構想を着実に推進している。

 特に今年4月に発表されたHP向けの「PAN Manager 7 for HP c-Class 7000」と今回のPAN Manager for NECは、ハードウェアベンダーのI/O仮想化機構を利用できるようにアーキテクチャーを変更した新しい世代のもの。ブレードサーバを開発・販売するベンダーからすれば、それぞれの強みが生かせる。PAN Manager for NECでは、ネットワークや外部ストレージの接続を仮想化して柔軟なシステム構成を実現するExpress5800/SIGMABLADEのI/O仮想化機構に対応しており、PAN Managerから制御できるようになる。

 「NECで標準化されたシステムであれば、NECの管理ソフトウェアでブレードサーバを束ね、PAN Managerと同じように高可用性や災害復旧機能も提供できるが、現実のデータセンターはマルチベンダーで構築されている」(泓氏)

 各ベンダーごとに管理ツールが異なる現状では、仮想化技術によって企業内クラウド基盤を構築してもそのメリットが帳消しになりかねない。その点、PAN ManagerはデルとHP、そして富士通とNECという内外の主要ベンダーに対応し、I/O仮想化を含めた、物理および仮想インフラを一元的に操作でき、管理工数を大幅に削減できるという。

 Express5800/SIGMABLADEでは、iSCSIによるシンプルでコスト効率に優れた「iStorage」シリーズをサポートするのを特徴のひとつとしており、ユーザー企業やシステムインテグレーターにとっては用途に応じてマルチベンダーから選択できる幅が広がるという。

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