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» 2012年05月15日 09時30分 UPDATE

Maker's Voice:エンタープライズ市場の開拓を進めるESETとキヤノンITS

アンチウイルスベンダーのESETと国内パートナーのキヤノンITソリューションズは、エンドポイントセキュリティ製品の最新版リリースを機にエンタープライズ市場への進出を狙う。ESET担当者に戦略を聞く。

[ITmedia]

 スロバキアのアンチウイルスベンダーESETと国内パートナーのキヤノンITソリューションズ(CITS)は、5月9〜11日に開催された「情報セキュリティEXPO」で2つの大規模ブースを出展、来場者の関心を集めた。CITSは15日にESET製品最新版のβ版を公開し、エンタープライズセキュリティ市場への進出拡大を狙うという。ESETのチャネルマーケティングマネジャー、パーヴィンダ・ワリア氏に最新製品の機能概要や戦略を聞いた。

eset001.jpg ESETチャネルマーケティングマネジャー、パーヴィンダ・ワリア氏

 ESETは最新版から製品名称を変更。個人ユーザー向けの「NOD32 アンチウイルス」が「ESET Endpoint アンチウイルス」、法人ユーザー向けの「ESET Smart Security」が「ESET Endpoint Security」となり、エンドポイントセキュリティというメッセージ性をより強く打ち出す考えだ。

 ワリア氏によれば、同社の顧客別の売上構成は、従業員1000人未満の中堅・中小企業が46%、同1000人以上のエンタープライズが31%、個人ユーザーが23%。2011年の売上高は約4億1600万ドルで、過去6年間389%の成長を達成したという。今後の成長ではエンタープライズ顧客の構成比を高めることが課題であり、「早期に50%以上としたい」(ワリア氏)という。ブランディング強化はエンタ―プライズ顧客獲得に向けた戦略の一環となる。

 ESET製品は、これまで動作の軽快さやウイルス検出率の高さが特に個人のPCユーザーから支持を集めてきた。だが企業向けは後発ということもあり、大手の牙城にどれだけ切り込めるかが焦点。ワリア氏は、「当社の歴史でもあるエンドポイントセキュリティの技術で信頼を勝ち得てくことが重要」と話す。

 最新版のEndpoint アンチウイルスにはクラウドベースのホワイトリスティング、デバイス制御、高度なホスト侵入防止、システム復旧支援機能が、Endpoint Securityにはこれらに加えてクライアントアンチスパム、Webコントロール(コンテンツフィルタリング)、URLブラックリスティング、トラストネットワーク検知などの機能が新たに実装されることになっている。

 エンドポイント製品に加え、管理者ツールである「ESET Remote Administrator」も刷新するという。こちらではWebベースの管理コンソールやセキュリティ対策状況が把握できるダッシュボート機能を提供するほか、コンポーネントベースのインストール構成の設定も可能。Endpoint Securityのインストールコンポーネントを自社に合わせて選択できる。また万が一の定義ファイルの不備で障害は起きた場合にシステムを復旧させるためのロールバック機能も搭載される。

eset002.jpg ESET Remote Administratorの管理コンソール画面

 ワリア氏は、同社が企業顧客に対応していく上でCITSとのパートナーシップが大きなウェイトを占めていると話す。「グローバルでは数十社のパートナーがいるが、CITSは製品開発からサポートまで広範な分野で協力している。管理者ツールに搭載するロールバックは、CITSと日本企業が要望したものであり、定義ファイルの品質管理もCITSが検証してくれることで、品質レベルを高めることができた」(ワリア氏)

 気になる国内での法人導入実績だが、CITS親会社のキヤノンマーケティングジャパンがグループ全社の約2万台に導入・運用するなど自前でセキュリティ対策を実践しているほか、鹿児島大学など数千から数万台規模の実績が近年増加しているという。

 近年エンドポイント向けセキュリティ製品は多機能化が進んでいるが、ワリア氏は「本来の機能の信頼性や安定性の向上にこれかも注力していく」と述べている。

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