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» 2012年07月18日 20時08分 UPDATE

Citrix iForum 2012 Report:モバイルワークスタイルを実現するCitrixの製品戦略

Citrixは仮想デスクトップからクラウドインフラまで広範な製品領域をカバーする。こうした製品展開は、「モバイルワークスタイル」が次世代の企業ITの“常識”になるとの方針に基づくものという。

[ITmedia]

 米Citrix Systemsは、2012年の製品戦略としてオンラインコラボレーションからデスクトップ仮想化、クラウドプラットフォームに至る広範な新製品や新サービスの展開を進める。7月17、18日に開催されたカンファレンス「Citrix iForum 2012」では製品戦略の背景や各種プロダクトの特徴が国内のユーザー企業に披露された。

 同社の製品戦略をひと言で表すと、「モバイルワークスタイルの実現」となる。17日の基調講演ではマーク・テンプルトン会長兼CEOが、モバイル技術の進化によって、オフィスで働くというワークスタイルに基づいた企業ITの“常識”が覆され、その常識ではこれまで“例外扱い”とされてきた場所に捉われず働く「モバイルワークスタイル」が新たな“常識”になりつつあると語った。

tkctx01.jpg Citrixの製品戦略をイメージ化したもの

 同氏がモバイルワークスタイルの実現を戦略の基礎に位置付けたのは、2001年のことだったという。「その当時に企業のITユーザーが何を望んでいるかを考えて分かったのは、場所や時間、デバイスに左右されずに働きたいというものだった。そのためのソリューションを提供することを当社のミッションになっている」(テンプルトン氏)

tkctx02.jpg CloudStackをApache Software Foundationに寄贈してオープンソースプロジェクト化。Apacheでのプロジェクトのマスコットが「クラウドモンキー」に決まり、今後プロモーションを推進する。マスコット案は数十件寄せられたが、クラウドモンキーは日本の参加者が提案したものという

 近年のスマートデバイスやクラウドサービスの急速な普及は、同社にとっては10年以上前に予見したことがようやく現実のものになり始めた状況だともいえる。Receiver & CloudGateway部門バイスプレジデントのスコット・シュワルツフォフ氏は、この1〜2年で同社が展開する製品やサービスは、どれも「モバイルワークスタイルの実現」というビジョンに直結したものだと説明する。

 5月開催の米国でのカンファレンス「Synergy 2012」や今回のiForum 2012で発表されている製品やサービスの最新動向は次の通り。

製品名 アップデート
GoToMeeting SaaS型オンライン会議サービス。iPad上HD映像によるビデオ会議が可能に。日本語版サービスは未定。
ShereFile オンラインファイル共有サービス。ファイルを任意の場所に保存してセキュリティを確保できるようにする。日本語版サービスは未定。
Citrix Receiver PCやモバイルデバイスなどから仮想デスクトップ環境や仮想化アプリケーションを利用するためのクライアントソフト。「Windows環境をリモートで利用する」というコンセプトを、オンプレミスおよびクラウドのアプリケーションを一元的に利用するための「ユニバーサルクライアント」に発展。
Citrix CloudGateway 2 Citrix Receiverなどと接続とするためのゲートウェイソリューション。オンプレミスやクラウドのアプリケーションをユーザーへ一元的に提供。シングルサインオンやアクセス制御などの管理、配信データのコンテナ化による保護などを実現。
Citrix XenDesktop 5.6 Feature Pack 1 デスクトップ仮想化基盤。既存PCへのリモートアクセスも可能にする「RemotePC」機能などを搭載。三次元CADなど高精細の画像や映像を円滑に表示する「HDX 3D Pro」などの技術も採用。
CloudPlatform powered by Apache CloudStack Apacheのオープンソースプロジェクトで開発されるクラウド基盤ソフト「CloudStack」の商用版。Amazon Web Servicesでも実績があり、クラウド事業者での採用が広がる
Citrix CloudBridge 2 プライベートクラウド環境とパブリッククラウド環境を接続するためのソリューション。ユーザー企業が接続したいパブリッククラウドサービスをワンクリックで指定するだけで、設定が自動的に適用される。
Citrix NetScaler 10 追加ライセンスの購入による処理能力の強化、仮想マシン化したNetScalerの最大40台までの稼働、物理マシンで最大32台の稼働に対応
tkctx03.jpg Citrix CloudBridge 2のスクリーンショット。自社の環境につなげたいパブリックサービスをクリックするだけという

 また同社は「Project Avalon」という新たな取り組みも進める。これはオンプレミスのシステムや、外部のクラウドサービスなど企業が利用する業務システムを一元化してクラウドサービスとして展開できるようにするもの。例えば、商戦活況期に臨時雇用する従業員へ仮想デスクトップ環境をすぐに提供できるような柔軟性の高いITサービスを可能にするという。

 年内にもβプログラムを開始する予定で、「Webサイトからソフトをダウンロードしてトライアルできるようにしたい」(エンタープライズデスクトップ&アプリケーション部門 バイスプレジデントのジョン・ファネリ氏)としている。

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