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» 2012年07月25日 18時47分 UPDATE

レッドハットがストレージ分野に本格参入、スケールアウト型ソフトを発売

x86サーバで利用可能なオープンソースベースの「Red Hat Storage Server 2.0」の提供を開始した。ハイブリッドクラウド環境でのストレージ利用に適しているという。

[岡田靖,ITmedia]

 レッドハットは7月25日、スケールアウト型ストレージソフトウェアの新製品「Red Hat Storage Server 2.0」を発売した。x86サーバを利用することでストレージコストを抑制でき、オンプレミスからクラウドへの段階的な移行やハイブリッドクラウドに最適だとしている。

 新製品はx86サーバで動作する。サーバノードを追加していくことでストレージをスケールアウトできる。同社の検証では8ノードまでに連続的にパフォーマンスを向上できることを確認。音楽配信を手掛ける企業では80ノードを利用してピーク時には毎秒50Gバイト以上のトラフィックを処理しているという。

 また仮想サーバでも利用でき、Red Hat Enterprise VirtualizationやVMware、Amazon Web Servicesに対応する。オンプレミス環境とパブリッククラウド上にノードを配置しても同一空間名でアクセスできるようになっており、オンプレミスからクラウドへの段階的な移行やハイブリット環境での利用に適している点も特徴となっている。

okrdht01.jpgokrdht02.jpg ハイブリッドクラウドでのストレージの利用イメージ

 製品価格はノード数に応じて異なり、最小構成の2ノードでは130万円。ライセンスとしてはオンプレミス版とパブリッククラウド版、ハイブリッドクラウド版の3エディションが用意されているが、いずれもソフトウェアの内容や価格に違いはないという。

 Red Hat Storage Serveは、オープンソースで開発が進められている汎用の分散ファイルシステム「GlusterFS」がベースとなる。米Red Hatが2011年に買収したGlusterが商用版を提供していたが、買収後は製品名を「Red Hat Storage Server」を変更。GlusterFSの国内ユーザーも少なくない。x86サーバを活用することで、ストレージ専用ハードウェアよりもコストが安価というメリットもある。同社によれば専用ストレージに比べて3分の1のコストでストレージシステムを構築できるとしている。

ストレージ分野に本格参入

okrdht03.jpg 廣川裕司社長

 会見したレッドハットの廣川裕司社長は、ストレージ市場への本格参入を表明。「昨年に全世界のデータ量において非構造化データが構造化データを上回り、今後も急増し続ける見通し。企業はストレージコストの増加に頭を悩ませており、非構造化データの増加が大きな課題だ」と話す。ストレージ市場は世界全体で年間2兆円規模になり、日本では1500億円程度とされる。「その約半分がNAS、すなわち非構造化データを扱う領域で、当社はその市場へ真っ向から取り組む」(廣川氏)

 同社はストレージ市場への本格参入に向けて、執行役員の西村哲也氏がストレージ事業本部長に就任し、専任の営業チームも新設した。パートナー企業各社と営業活動を展開して、「国内のストレージソフトウェア市場で3年以内にリーダーポジションを目指す」としている。

 「Gluster買収でユーザーから『Red Hatが買収してくれて良かった』と言われ、サポートの強化や製品のロードマップなどに強く期待されていると感じた。当社では開発投資の20%をストレージ関連に割り当て、さらなる機能強化を図っていく」(西村氏)との方針である。

 同社にはLinux技術や仮想化技術でサーバの在り方を変えてきたと見方があり、ストレージ分野においても同様にこうした世界を実現していくという方針を掲げる。西村氏は「OSSと汎用ハードウェアによるストレージで、ストレージベンダーにロックインされない環境を実現できるだろう。技術の透明化することが、ユーザーの選択の自由度を広げることになる」と述べた。

okrdht04.jpg 今後10年でエンタープライズストレージも専用機でなくx86とOSSの組み合わせが多くなるという

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