デルは、最大15分の1までストレージ使用量を圧縮できるという重複排除技術を備えたバックアップアプライアンス製品「Dell DR4100」を発売する。
デルは2月20日、バックアップアプライアンスの新製品「Dell DR4100」を3月中旬から出荷すると発表した。
DR4100は、ストレージの物理容量を2.7〜81テラバイトまで拡張できるバックアップアプライアンス製品。米Dellが2010年に買収したOcarina Networksのデータ重複排除・圧縮技術の活用で、バックアップに必要なストレージ容量を15分の1に削減。これにより、論理容量は最大1.2ペタバイト(物理容量の約15倍)まで拡張できるという。
データのレプリケーション(複製)機能も強化した。異なる場所にあるノードを最大32個まで中央のノードに複製でき、災害復旧などに役立つという。また、バックアップソフトウェア認証も強化し、新たに「Dell NetVault」「CA ArcServe」「Oracle RMAN」「vRanger」に対応させた。
米Dellのアラン・アトキンソン バイスプレジデント ジェネラルマネジャー ストレージ担当は「従来のテープ型バックアップソリューションでは、容量の拡張やデータ保護のニーズに十分応えられていなかった」と話す。新製品は拡張シェルフ(1台当たり9、18、27テラバイト)を最大2台まで追加できるほか、レプリケーション機能の強化を通じてデータ保護ニーズに対応するという。
論理容量別に41テラバイト、81テラバイト、135テラバイト、270テラバイト、405テラバイトの5モデルを展開する。価格は161万円(税込み)から。
アトキンソン氏は、同社のグローバルでのストレージ事業の振り返りと2013年の事業戦略も発表した。それによると、2008年〜2012年の5年間でストレージ製品の顧客数は12倍に増加。中でもEqualLogicの出荷数が10万台を突破したほか、2011年に買収したCompellent Technologiesのネットワークストレージ製品関連の売り上げも1年間で約2.5倍に増加したという。
2013年は、サーバ、ストレージ、ネットワーク、サービスを顧客が統合的に運用できるようなソリューションに注力するという。さらに、拡張性の高いストレージ製品の提供を通じ「大規模顧客から小規模顧客まで共通してエンタープライズクラスのストレージを提供していく」とアトキンソン氏は話している。
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