さいたま市、市民の声を集約する仕組みにMicrosoft Dynamics CRMを活用導入事例

さいたま市は、マイクロソフトのCRMソリューション「Microsoft Dynamics CRM」を活用し、市民の声を集約する仕組みとして「市民の声DBシステム」を構築した。

» 2013年05月28日 16時12分 公開
[ITmedia]

 さいたま市は自治体で初めて、日本マイクロソフトのCRMソリューション「Microsoft Dynamics CRM」を活用した「市民の声DBシステム」を構築し、本格運用を開始した。同システムを共同構築した日本マイクロソフトと富士通が5月28日に発表した。

 さいたま市は、コールセンターや陳情・提案のほか、市民から市長への提案制度の「わたしの提案」、市民と市長の直接対話を目的に実施する「タウンミーティング」などの広聴制度を設け、積極的に市民の声を収集している。しかし、情報は制度ごとに管理されており、市全体として市民の声が定量的にどのような傾向にあるのかを把握しにくい状況だったという。また、市民の声への個別の対応はそれぞれの制度で迅速に行っているものの、市全体として把握し、次の施策へ反映するまでには、意見の集約と統計処理などに多くの労力を要していた。

 そこでさいたま市は、富士通とマイクロソフトと共同で、Microsoft Dynamics CRMを活用した市民の声DBシステムを構築した。同システムは、さいたま市の各種広聴制度、コールセンターなどに寄せられる市政への提案、陳情・要望、行政サービスに関する問い合わせなどの市民の声を一元的に管理し、発言者の年代、性別、居住区、提案内容別などによる分類・集計、および統計結果のグラフ表示などを行う。

 市民の声DBシステムの構築により、さいたま市は(1)市民の声の集約により市民の意識を把握、(2)市民の声の登録および回答業務の効率化、(3)分類・分析された市民の声の施策への反映、(4)Microsoft Dynamics CRMの活用によるシステム構築の効率化――を実現したという。行政機関による、市民の問い合わせ、意見、要望などを管理するソリューションとしてのMicrosoft Dynamics CRMの採用は、今回が初めての事例となる。

Dynamics CRMで構築された「市民の声DBシステム」の利用イメージ

 さいたま市は、同システムを全庁で共有化し、効率的に市民の声を分析して時機を逸せず市民意識を把握して市民の理解・賛同が欠かせない事業における対策を講じるなど、広聴活動を施策推進のために活用される予定だという。

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