PC画面をモバイル端末に表示するゲートウェイ技術 富士通研が開発

富士通研究所は、スマートフォンやタブレットなどにPC向けの既存の業務画面をそのまま表示する高速シンクライアントゲートウェイ技術を開発した。

» 2013年06月18日 16時54分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は6月18日、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にPC向けの既存の業務画面をそのまま高速に表示し、モバイル通信環境(3G、WiMAX、LTE)でもスムーズな操作を実現できる高速シンクライアントゲートウェイ技術を開発したと発表した。

 従来、PC向けに構築された業務画面をスマート端末で正しく表示するには、スマート端末向けに画面の変換が必要だった。一方、画面データをそのままスマート端末へ転送するシンクライアントシステムでは、専用サーバのインストールやシステムの導入が必要となる。いずれの場合も、モバイル通信環境で利用する際には、データ損失(パケットロス)が頻繁に発生し、操作性が悪化する課題があった。

 今回、富士通研究所は、既存業務システムと容易に接続が可能で、画面データの転送量を従来の10分の1に削減可能なゲートウェイ技術を開発した。同技術を適用したゲートウェイを導入するだけで、PC向けに構築された既存業務システムに変更を加えることなく、スマート端末から業務アプリケーションの利用が実現できる。

 これにより、BYOD(Bring Your Own Device)の活用を含む多様なスマート端末で、例えば、社内のPC向けに構築された既存業務アプリケーション(営業・顧客支援など)を利用したり、社内のPC向けeラーニング用動画コンテンツをスムーズに利用したりできるようになるという。

本技術の利用シーン例 本技術の利用シーン例

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