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» 2013年10月15日 08時00分 UPDATE

Weekly Memo:DevOpsとAPMの深い関係

DevOps(開発運用連携)とAPM(アプリケーション性能管理)は深い関係にある――先週、APMをめぐる取材でこんな話を聞いた。いったい、どういうことか。

[松岡功,ITmedia]

クラウドに対応した次世代APMが登場

 のっけからタイトルの言葉が「よくわからん」と思われた読者諸氏には、短文にするためにIT業界の悪いクセである英字の略語をそのまま使用したことをご容赦いただきたい。

 「DevOps」は、開発(Dev)と運用(Ops)が連携してサービスのリリースサイクルを加速させようという概念で、最近にわかに注目されるようになってきた。クラウド時代を迎えてサービスの迅速な開発と展開・運用が市場競争を勝ち抜く大きな要素になってきているからだ。

米AppDynamics社の販売マーケティング部門バイスプレジデントを務めるピート・エイブラムス氏 米AppDynamics社の販売マーケティング部門バイスプレジデントを務めるピート・エイブラムス氏

 一方、「APM」はApplication Performance Managementの略語で、アプリケーションの性能を常に把握して最大限に引き出すとともに、何か問題があれば迅速に対応できるようにするソリューションである。特にバンキングやEコマース分野のアプリケーションでは、そのレスポンスが販売機会や顧客満足度に直結するだけに不可欠なものとなっている。

 このDevOpsとAPMが深い関係にあるという話を、先週、APMをめぐる取材で聞いた。とりわけ、最近登場してきた新しいAPMは、DevOpsを実現する重要なソリューションになりつつあるという。いったい、どういうことか。

 取材に応じてくれたのは、その新しいAPMをグローバルで展開する米AppDynamics社の販売マーケティング部門バイスプレジデントを務めるピート・エイブラムス氏だ。同社では3年余り前から「次世代APM」と称して「AppDynamics PRO Edition(以下、AppDynamics)」と呼ぶ製品を展開。日本でも昨年6月から新日鉄住金ソリューションズや丸紅情報システムズといった販売パートナーを通じて提供している。

 この同社が提供する次世代APMが今、DevOpsを実現する重要なソリューションとして注目され始めている。ではどこが「次世代」なのかというと、大きく2つのポイントがある。1つは、Java/.NETで開発されたWebアプリケーションを対象としており、オンプレミスに加えてクラウドサービスにも適用しやすいようにつくられていることだ。そしてもう1つは、アプリケーションのレスポンスに注目していることである。

ビジネスおよびサービスの成功に直結

 アプリケーションのレスポンスに注目しているとはどういうことか。ここがミソなので、もう少し掘り下げて説明しておくと、従来のAPM製品はさまざまなハードウェアリソースやアプリケーション単体といった個別の要素を管理していたため、ユーザーの視点でインターネットを通じたサービスがストレスなく利用できているか、正確に把握することが困難だった。

 だが、AppDynamicsはアプリケーションのレスポンスタイムを監視しているため、システム管理者はサービスのパフォーマンスをユーザーの視点で把握し、システムのレスポンス悪化によるビジネスへの悪影響を抑制することができるという。

 さらに、洗練されたユーザーインタフェースにより、応答遅延を引き起こしている処理を容易に把握できるうえ、問題となっている処理をアプリケーションロジックまでドリルダウンできるため、素早い問題解決を図ることが可能だとしている。

 エイブラムス氏はこうしたAppDynamicsの特長を挙げた上で、「クラウド環境に対応し、アプリケーションの性能をここまで把握できるAPMは他にないと自負している」と胸を張った。さらに同氏はこう強調した。

 「クラウド環境が広がって市場の変化が一層めまぐるしくなる中で、アプリケーションはこれまでにも増してビジネスおよびサービスと直結した形になってくる。その意味でAPMは今後、サービスの品質を維持・向上させるとともに、新たなビジネスを生み出すためのプラットフォームになっていくと確信している」

 同氏によると、APMがそうしたプラットフォームとしての役割を果たすために欠かせないのが、DevOpsの実現だ。言い換えると、DevOpsを実現するために、開発と運用の間でAPMを共有していかに有効活用することができるかが今後の大きなポイントとなってくる。DevOpsとAPMの深い関係が、企業にとってビジネスおよびサービスの成功に直結するといっても過言ではないのだ。

 ちなみに、AppDynamicsの導入実績は現在、グローバルで850社を超え、日本では15社を数えたところ。業種はEコマースを皮切りとして幅広い分野に広がりつつあるという。日本では今年内に現地法人を立ち上げ、有力な販売パートナーも数社加わる予定だ。

 AppDynamics社は、もともとAPMの草分け的存在だった米Wily Technology社のエンジニアたちがスピンアウトして次世代製品を開発した経緯がある。DevOpsとの関係と相まってAPMが今後、企業のビジネスにどれだけ影響を与えるか、とともに、APMのプロ集団が手がけるAppDynamicsの動向にも大いに注目していきたい。

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