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» 2013年10月25日 07時30分 UPDATE

NTT Communications Forum 2013 Report:クラウドとグローバルを加速させ、顧客に一層の貢献へ――NTT Com有馬社長

NTTコミュニケーションズの年次イベントが開催。基調講演では有馬彰社長が、クラウドサービスへの取り組みと新展開を明らかにした。

[ITmedia]
ncom0101.jpg 有馬彰代表取締役社長

 NTTコミュニケーションズは、10月24日から2日間の日程で年次カンファレンスの「NTT Communications Forum 2013」を開催している。初日の基調講演には代表取締役社長の有馬彰氏が登壇し、クラウドサービス事業のこれまでの取り組みと今後の展開について発表した。

 講演の冒頭、有馬氏は日本と北米での企業のクラウド導入の状況に触れた。日本では導入済み企業が21%、検討中などを含めると58%に達する(IDC Japan調べ)が、北米では導入済みで44%、検討中を含めると89%という状況(Gartner調べ)だ。

 クラウドの適用範囲も当初のWebサイト運営やメールなどの情報系システムから会計/財務やサプライチェーンなどの基幹系業務に広がりつつある。その導入目的も、コスト削減やITの効率化から新規ビジネスやグローバル展開の迅速な展開、事業継続の強化といったものに移ってきたという。

 同社は、こうした現状を見据えて2011年に「Global Cloud Vision」というクラウドサービス事業の方向性を打ち出していた。顧客に対し、低廉で柔軟なICT環境の実現、グローバルレベルでのICTの最適化、安心・安全のICT環境の実現を通じて経営改革に貢献するというもので、有馬氏は(1)通信事業者ならではのクラウド展開、(2)グローバルでのサービス提供力の強化、(3)ネットワーク仮想化技術による付加価値の提供――に取り組んできたと説明した。

 こうした成果の一例として、日本と北米およびアジアの主要国間を最小遅延で接続する海底ケーブルの敷設をはじめ、ネットワークサービスの160カ国・地域への展開、国内外150拠点(計画を含む)のデータセンターの展開を進めてきた。クラウドサービスの提供拠点も世界12拠点に拡大する計画で、グローバル展開も加速させるべく、積極的なM&Aも行っている。ネットワーク仮想化技術の活用でもデータセンター内部では既に多くの領域に適用していることで、サービス提供の迅速化といった効果を生んでいるという。

 2013年度以降の施策では企業顧客を中心としたICT基盤のさらなる利用拡大を図り、企業のICT基盤をグローバル規模でクラウドに統合してもらうための取り組みを推進する。

 まずインフラ面ではTier3/4クラスの高品質なサービスを提供可能なデータセンターをさらに拡充していくほか、低遅延の国際ネットワークの一層の整備に注力する。クラウドサービスでは世界初の取り組みとして、顧客の企業内環境と同社データセンターのコロケーション環境、さらには異なる事業者のデータセンター環境も含めたそれぞれの環境を仮想統合し、あたかも同一の環境のように運用できるようにしていく。

 ネットワークサービスではクラウド環境への接続回線において帯域保証サービスを10月から導入しており、2014年には世界で初めてユーザーがカスタマーポータルから設定することで、自動的にネットワーク接続を行う仕組みや、他社回線も仮想統合する仕組みを導入するという。

 ユニファイドコミュニケーションや仮想デスクトップなどのSaaS、また、セキュリティ運用監視サービスなどではグローバル対応を強化し、サービス品質の向上もさらに高めていく。クラウド環境の運用管理において、2014年にはITILベースの共通化・標準化されたサービスを新たに提供し、顧客企業のICT利用のサポートを強化するとした。

 最後に有馬氏は、同社のビジョンの実現にはパートナー連携が不可欠と述べ、国内外の広範なパートナーと一体でクラウドサービスを中心に、顧客のビジネスに一層貢献していきたいと締めくくった。

グローバル化により注力する

 基調講演後に有馬氏は、メディアやアナリストとの質疑応答に臨み、クラウド事業や海外事業などを中心に同社の現状を説明した。

 海外事業で同社は2015年度に売上高を2倍にする目標を掲げ、基調講演でも触れた取り組みを進めている。この中で「アジアなど新興市場では自社展開を中心に進め、成熟市場ではM&Aを通じて事業展開を加速させる」とし、特にインフラ面の拡充に注力していくという。人材面でも若手社員の海外赴任の機会創出や海外出身者の積極登用を進めてきたが、「十分ではないが最低限のことはできるまでになり、海外企業との連携強化など、社内のグローバル化も推進していきたい」と述べた。

ncom0102.jpg 会見に応じる有馬氏

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