米GE、産業分野向けのビッグデータ基盤を提供へ

Pivotalと共同で航空や鉄道、病院などの業界にビッグデータ分析のための基盤技術を展開する。航空業界での実証では分析に要する時間を数カ月から数日に短縮したという。

» 2014年08月12日 15時22分 公開
[ITmedia]

 米General Electric(GE)は8月11日、PaaSソフトなどを開発するPivotalと共同で「産業用データレイク」を展開すると発表した。航空や鉄道、病院など産業分野におけるビッグデータ分析のための時間やコストを大幅に削減できるとしている。

 「データレイク」は、多種多様で膨大な非構造化データなどを効率的に活用していくためのアーキテクチャという。GEはM2Mをはじめとするセンサネットワークの情報を産業分野で利活用する「産業インターネット」戦略を掲げ、今回のデータレイクはこの戦略の一環にあたるもの。GEとPivotalは2013年から共同で技術開発を進め、産業用データレイクはPivotalのソフトウェア要素をベースに、GEのデータ分析ソフトウェア「Predix」に統合していくという。

 GEグループでは産業用データレイクの実証として、2013年に航空業界の25社から1万5000回分のフライト(フライトごとデータ量は14Gバイト)に関するデータを収集。分析に要する時間数カ月から数日に短縮し、コストを10分の1にしたという。分析されたデータの活用成果ではAir Asiaが年間の燃料コストを1%削減できたと説明している。今後は2015年までに1000万回分のフライトにあたる1.5ぺタバイトのフライトデータが収集される見込み。

 GEは、データレイクを利用することで企業がビッグデータ分析のための時間やコストの負担を軽減して、ビジネスの意思決定につながる知見を得られるようになると説明している。

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