Googleが、Googleマップで「n**** house」と検索するとホワイトハウスが提示されるといった人種差別的な問題について正式に謝罪し、対策について説明した。
米Googleは5月21日(現地時間)、Googleマップで問題になっている不適切な検索結果について謝罪し、問題の発生の原因と修正について説明した。
この問題は、アフリカ系アメリカ人を表す人種差別的な言葉で検索すると、(バラク・オバマ大統領が執務する)ホワイトハウスや大学や病院などが表示されるというもの。
Googleによると、これは、Google検索で昔からある「Googlebomb」と同じ現象という。Googlebombというのは、あるキーワードの検索結果として特定のWebサイトを上位に表示させるために意図的に仕組まれた検索結果で、例えば2004年の米大統領選挙では、「miserable failure(悲惨な失敗)」と検索するとジョージ・ブッシュ氏の伝記が上位に表示された(Wikipediaより)。Googleはこうした問題に対処するために2007年に検索アルゴリズムを変更している。
Google Mapsの検索結果のランキングシステムにも、Web上での企業や公共機関に関するコンテンツを使っているため、Googlebomb問題が起きてしまった。人々がオンラインで、特定の場所について差別的な言葉を使って議論した(たとえばn**** houseという言葉でホワイトハウスについて議論した)ことが、マップ上の検索結果に反映されてしまったという。
Googleは、この問題を解決するために現在ランキングシステムを修正しており、その結果は段階的に世界での検索結果に反映されていくとしている。
少なくとも本稿執筆現在、n**** houseと検索してもホワイトハウスは提示されず、下図のように「n**** houseは見つかりませんでした」と表示されるようになった。
「n**** houseを地図に追加しよう」とも表示されるが、現在マップメーカーの編集機能は別の問題で停止している。
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