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» 2015年07月29日 07時00分 UPDATE

職場で役立つデジタル化レシピ:書類を手軽にデータ化できるAndroid用スキャナアプリを試す(PDF Scanner PRO編)

紙の書類をデジタルデータに変換する方法としてもっとも手軽なのは、スマホのカメラ機能を使っての撮影だ。今回はAndroid用アプリ「PDF Scanner PRO」を紹介する。

[山口真弘,ITmedia]

この連載は

 保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。

 また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールに則った手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。

 本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)


 「PDF Scanner PRO」は、GRYMALAが提供するAndroid用のスキャンアプリ。価格は589円で、試用時のバージョンは1.1.28。海外のアプリだがインタフェースは日本語化されている。

 書類の自動スキャンモードが用意されており、輪郭の検出および台形補正、露出の補正までをオートで行えるほか、手動での調整にも対応する。バッチ処理にも対応しているので、書類を連続撮影し、複数ページのPDFにすばやくまとめることが可能だ。PDFにパスワードを付与する機能や、余白を追加する機能も用意されている。

 本アプリの特徴は、PDFへの署名ツールを備えていることだ。フリーハンドの署名のほか、画像をスタンプとして貼り付けたり、マーカーで線を引いたり、テキストを入力することもできる。ただし、いずれもレイヤーとして追加されるのではなく、元画像に直接書き込まれてしまうので、実用性は高くはない。一方、消しゴムツールは、元画像の不要な箇所をダイレクトに消せるため、パンチ穴やステープラの跡を消去するなどの用途で重宝する。

 50言語のOCRに対応するのも特徴だ。アプリ上で処理を実行するため、オフライン環境でも利用できるほか、処理中に文字認識した箇所が次々と反転していくので、きちんと認識されたかどうかを把握しやすい。ただし、日本語と英語の混在環境には対応しておらず、認識率については名刺サイズだと相応に高いものの、A4サイズになるとお世辞にも高いとはいえないレベルだった。また、OCRで得られたテキストをPDFに埋め込むことはできず、別途テキストとしてメールなどに貼り付けて書き出す形になるのも注意したい。

 操作は1つの流れになっておらず、途中で枝分かれしたり戻ったりと、慣れるまでに多少時間はかかる。しかし、機能そのものは豊富なため、慣れればスピーディに処理が行えるようになる。589円の有料アプリだが、広告ありの無料版「PDFスキャナ 完全無料 + OCR」でも有料版と同じ機能が使えるので、まずはこちらを試してみるのがよいだろう。

OK
  • 輪郭の検出および台形補正、露出の補正までをオートで行える
  • 無料版(広告あり)でも有料版と同じ機能が使える

NG
  • 操作がやや煩雑で慣れるまでに時間がかかる
  • A4サイズでの日本語OCRが実用レベルにない


■PDF Scanner PROの主な機能
項目 機能
自動スキャン
台形補正(自動)
台形補正(手動)
曲面補正 ×
明るさ・コントラスト調整
カラーモード変更
文字のテキスト化
形式 PDF/JPG
クラウドサービスへのアップロード ○(外部アプリ利用)

Photo まずカメラで撮影するか、ギャラリーから既存の画像を開くかを選ぶ
Photo カメラで撮影を行う。複数枚をまとめて撮影することも可能。輪郭線などは表示されない
Photo 輪郭は自動検出も可能だが、やや精度は低めなので手動で調節するとよい。台形補正後に縦横比の調節も可能
Photo カラーモードを選択できるほか、明るさとコントラストは個別に調節が可能
Photo OCRは認識された文字列が反転するので効果が分かりやすい。なお日本語OCRを利用する場合、初回利用時に言語パックをダウンロードする必要がある
Photo OCRの認識率は、名刺サイズだと相応に高いが、A4サイズの書類だとご覧のように実用レベルとはいいがたい。また、これらの文字列をPDFに埋め込むことはできず、単体で書き出すことしかできない
Photo マーカーや文字、署名、スタンプを追加できる。別レイヤーにはならず、画像に直接書き込まれるので注意
Photo 消しゴム機能は画像のなぞった箇所をダイレクトに消せるので、パンチ穴などの除去に活用できる
Photo 加工が終わった画像は一覧で表示される。ここから外部への書き出しなどが可能
Photo オプションは完全に日本語化されている。PDFにパスワードを付与する機能も備える

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