移行猶予期間を設けることにしたのは、お客さまから出てきた「1つ飛ばしでOSのバージョンを移行したい」という声に応えるためです。60日間の移行猶予期間ではクオリティアップデートも提供しますので、この期間で移行を終わらせれば問題ありません。
ただし、注意すべき点もあります。
多くの企業の方とお話ししていて気付いたのですが、Windows 10の展開計画を作成する際、1つ飛ばしのバージョンしか考えないものとしてスケジュールを引いているケースが多いのです。
これは意外とリスキーな考え方で、飛ばした先のOSでお客さまのアプリケーションとの互換性に問題が生じてしまった場合など、OSの展開ができなくなる可能性もあります。1つ飛ばしのOSでのみ展開する計画を立てる際には、間のCBBでも限られたアプリを検証したり、CB(Current Branch:主に個人向けに提供される最新化モデル)でも検証作業を行ってみるなど、より素早い動きが必要になるでしょう。
「Windows TechCenter」には、アプリの互換性をまとめたガイドブックもありますので、ぜひ検証の際にご覧いただければと思います(参照リンク内の「Windows 10 互換性ガイドブック」)。マイクロソフトは今後もユーザーの皆さまのフィードバックを反映し、より良いWindows 10になるよう開発者とともに尽力していきます。ご意見があれば、ぜひ私たちまでお寄せいただければと思います。
次回は8月2日の「Anniversary Update」でリリースした機能「Windows Defender Advanced Thread Protection」をご紹介します。標的型攻撃に遭ってしまったという際に大切な“いち早く検知し、いち早く対処する”を実現する新機能です。お楽しみに。
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