全社員が2日間に渡ってAzureを強く意識することで、社員のマインドを変えたいという狙いもあるようだ。
「Microsoftのクラウド事業は、2017年度第1四半期(7〜9月)も前年同期比で3桁の成長を遂げており、特にプレミアムサービスは9四半期連続の3桁成長となっている。この勢いを日本でも生かしたい。まさに『時は金なり』。これだけ市場が広がり、Microsoftのクラウド事業が成長しているときに、時間を無駄にしたくない。いかに速く走るかが大切であり、そのためにもAPOLLO PROJECTのような活動は意味がある」
APOLLO PROJECTの実施日に来日していた米Microsoft クラウド&エンタープライズ マーケティング担当の沼本健コーポレートバイスプレジデントは、そう語った。そして「このモメンタム(勢い)が続いている限り、毎日を『APOLLO PROJECTの日』にしたい」と、全世界のクラウド事業を推進する立場から語ってみせた。
APOLLO PROJECTに先立って11月21日に日本マイクロソフト社内で行われたキックオフでは、日本マイクロソフトの平野拓也社長や、エンタープライズビジネス担当の福島徹執行役員専務、パブリックセクター担当の織田浩義執行役員常務、ゼネラルビジネス担当の高橋明宏執行役員常務が、宇宙飛行士の格好をして登場。astronaut(宇宙飛行士)ならぬ、「Azurenaut」と呼ぶ「Azureロケットの搭乗員」になり、プロジェクトに挑むという演出を行った。
11月30日には、来日した米Microsoftのエグゼクティブバイスプレジデント兼Microsoftグローバルセールスマーケティング&オペレーションズプレジデントのジャン フィリップ・クルトワ氏に、平野社長がこの取り組みを報告。APOLLO PROJECT開始の前日だったこともあって、社内に弾みがついたようだ。
ちょうど同じ頃、米ラスベガスではAmazon Web Serviceがプライベートイベント「re:Invent」を開催。クラウドビジネスの拡大に向けた多種多様な新サービスを打ち出して、気勢を上げていた。
それに比べると日本マイクロソフトのAPOLLO PROJECTは、社内イベントにとどまる点からも地味な訴求方法だったかもしれない。とはいえ、全ての日本マイクロソフト社員がAzureに力を注いだ2日間は特別なものであり、クラウド事業に弾みをつけるという点では、「地味にスゴイ!」成果があったようだ。
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