Googleが、2015年からWear OS搭載スマートウォッチを製造販売しているファッションブランドのFossil Groupのスマートウォッチ関連IPと人材を4000万ドルで買収する。
米ライフスタイルブランドのFossil Groupは1月17日(現地時間)、スマートウォッチ関連技術の知的財産と研究開発部門の一部の人材を米Googleに4000万ドル(約44億円)で売却すると発表した。取引は1月中に完了する見込みだ。
Fossilは取引完了後も200人以上を擁する研究開発部門で引き続きイノベーションと製品開発を続けるとしている。
Fossilは1984年創業の、テキサス州リチャードソンに拠点を置くライフスタイルブランド。時計やバッグなどのファッションアイテムを販売している。安価で洗練されたデザインのカジュアルな腕時計で知られる。2015年に「Fossil Q」を発売して以来、Wear OS by Google(当時は「Android Wear」)搭載スマートウォッチを製造・販売している。
直近では昨年11月、米Qualcommの「Snapdragon Wear 3100」搭載の「Fossil Sport Smartwatch」を発表した。発表段階では将来的に「Google Pay」をサポートするとしていたが、1月現在、まだ実現していない。
Fossilは発表文で、ウェアラブルの成長のために今後もGoogleと協力していくとしており、スマートウォッチ市場から撤退するつもりではないようだ。
GoogleのWear OS by Google製品マネジメント担当副社長のステイシー・バー氏は発表文で「Fossil Groupの技術とチームをGoogleに加えたことは、スマートウォッチの多様なポートフォリオを可能にし、消費者のニーズに答えようとするわれわれの取り組みを示すものだ」と語った。
Googleは昨年1月に買収した台湾HTCのスマートフォン部門でオリジナルスマートフォン「Pixel 3/3 XL」を開発した。Fossilから参加するチームがオリジナルの“Pixel Watch”を開発するのかもしれない。
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