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“睡眠”の悩みを解決〜「suimin'ROOM」へ行ってきました(3/3 ページ)

» 2004年06月15日 00時00分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 日常生活でも、疲れたときに数分〜15分程度の昼寝をすると頭がスッキリすることがあるが、suimin'ROOMでも同じような体験ができる。「後半25分のうち、15分ほどを使ってリラクゼーションを行い、睡眠へと誘います。実際に寝るのは5分ほど。その後、5分間を使って覚醒させます」。

 利用者がベッドに入るとき、部屋の明かりは150ルクス程度(顔面照度)だ。数字を言われてもピンとこないかもしれないが、「本を読むのはちょっと難しいくらい」といえば想像しやすいだろう。蛍光灯よりも黄色っぽい白熱灯の明かりは、色温度にして3000ケルビン前後に設定されている。

 この時点では、まだベッド(松下電工の)は倒れていない。60度前後の角度で、利用者はゆったりと座っている状態だ。正面にはプラズマディスプレイがあり、画面の中では、「緑と水」をテーマにした環境映像が流れている。座っている人が首を動かしたりする必要がないよう、ディスプレイは床面から160センチ程度の場所に、7度くらい傾けて設置されているという。

photo 利用者はゆったりと座っている状態

 しばらくしてプラズマディスプレイが消えると、今度は徐々に体(ベッド)が倒れていく。ベッドに仕込まれたエアマッサージ機能が動き出し、ゆっくりと全身をストレッチ。大抵の人は、この時点でもう夢見心地だ。

 部屋の明かりが一定のリズムを刻み始める。これは、利用者に軽い深呼吸をしてもらうための「調息調光」と呼ばれるもの。一瞬明るくなり、徐々に暗くなるというテンポに合わせて呼吸していると、次第に息が整い、すっかりリラックスモードに……zzz。

photo 部屋の明かりが一定のリズムで“一瞬明るくなり、徐々に暗くなる”動作をくりかえす

 さて、起こすときはどうなるか。部屋を明るくする前に、まずエアーマッサージが動き出し、心地よい振動でゆるやかに利用者を覚醒へと導く。次にベッドが徐々に角度を増し、電動カーテンが開いて朝日が差し込むという手順だ。

photo ショウルームの中にあるsuimin'ROOMの場合は、明るい蛍光灯で朝日を代用していた

 「朝の光は、顔面照度で2500ルクス程度。寝るときと異なり、今度は白っぽい明かりです。ベッドのリクライニングと合わせ、大抵の人はこの時点で起きます」。

 一方のプラズマディスプレイは、美しい砂浜と青空の風景を映し出している。寝る前の“緑”に対して、起きるときは“青”と“白”がテーマ。これも、さわやかに目覚めるための仕掛けだ。


photo 「suimin'ROOM」の受付

 suimin'ROOMで実際に寝るのは、ほんの数分に過ぎない。だが、きっと想像しているよりも充実した眠りを提供してくれる。料金は、快眠コンシェルジュのカウンセリング込みで2000円だ。眠りに関する悩みを抱えている人なら、おそらく値段を遙かに上回る価値を見い出すに違いない。

 「実際、料金はあってもなくても赤字なんですが、単に昼寝をしたいとか、冷やかしのお客を避けるために一応設定しました」。

 問題は、一度体験してしまうとsuimin'ROOMにある“快眠グッズ”が欲しくなってしまうことだろうか。ちなみに、エアーマッサージベッド「夢楽園」は、シングルサイズの43万500円から。間接照明やAV機器などを連携させる「スイミンコントローラ」は、1年後の発売を予定しているという。

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