レビュー
» 2005年02月28日 07時12分 UPDATE

レビュータイムシフトの次は“場所シフト”〜小さくなったロケーションフリーTV「LF-X5」 (1/3)

ソニー「LF-X5」は、7V型ワイド液晶を搭載した小型の“ロケーションフリーテレビ”だ。家の中ではワイヤレステレビとして、また外出先ではインターネットを介して自宅のテレビを楽しめる。ここまでは既存モデルと同じだが、550グラムの小型軽量ボディが“場所の制約”をさらに小さくした。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 ソニーの「LF-X5」は、7V型ワイド液晶を搭載した小型の“ロケーションフリーテレビ”だ。家の中でワイヤレステレビとして使えることはもちろん、インターネットを介して外出先でも自宅のテレビを楽しめる。ここまでは昨年3月に登場した「LF-X1」と同じだが、550グラムの軽量ボディは、今まで以上に“場所の制約”を減らしてくれそうだ。3月10日発売の「LF-X5」を、一足先に試用してみた。

photo 従来の「エアボード」から、北米で使われていた「ロケーションフリーテレビ」にシリーズ名称を変更したが、画面右上には「Airboard」のロゴもある

 ロケーションフリーテレビは、アナログテレビチューナー内蔵の「ベースステーション」と、800×480ピクセルのワイドVGAパネルを搭載したディスプレイの2ピース構成。ベースステーションにはチューナーのRF入力と2つの外部入力端子(1つはS端子付き)があり、DVDレコーダーやビデオデッキ、デジタルチューナーなどを接続できる。なお、「LF-X1」にあったUSB端子は省かれ、プリンタを接続してネットワークプリンタにすることはできなくなった。

photo ベースステーションの背面。USB端子は省略された
photo 液晶ディスプレイの上面と底面。上面には画面をキャプチャーできるボタン(左)とメニューを表示するボタンが付いている。なにか操作に困ったら、とりあえずメニューボタンを押せばいい。バッテリー駆動時の視聴時間は約2時間。4時間駆動可能な大容量バッテリーもオプション設定されている
photo 従来のメモリースティックスロットに代えてコンパクトフラッシュスロットが搭載され、汎用性が高くなった。デジタルカメラで撮影した画像などを閲覧できる

 ベースステーションは、いわばTVチューナー内蔵の無線LANアクセスポイントだ。チューナーや外部入力の映像をリアルタイムにデジタル化し、液晶ディスプレイに無線伝送する。無線LANは、IEEE 802.11b/gとIEEE 802.11aのデュアルバンドをサポート。しかも、2.4GHz帯の3チャンネルと、5GHz帯の4チャンネルの計7チャンネルの中から、最適に視聴できるチャンネルをスキャンして、自動的に選択してくれるという。オートスキャン機能自体は決して珍しくないが、2つのバンド(周波数帯)に跨ってスキャンを行うのは「業界初」だ。

 デュアルバンドオートスキャンの良いところは、特性の異なる無線LANから、環境に応じて良いほうを選択できること。たとえば2.4GHz帯は、壁などの透過性に優れ、遠くまで届くものの、電子レンジなどと干渉する可能性がある。パソコン用の無線LANで混み合っていることもあるかもしれない。対して5.2GHz帯は、壁などの透過性は2.4GHz帯に劣るものの、比較的クリアな周波数帯だ(ただし、日本では利用が屋内に限られている)。

 たとえば、ディスプレイとの距離が離れていたり、フロアを跨ぐようなときは2.4GHz帯を使い、パソコンなどほかのクライアントが多い場所では5GHz帯といったように、自動的に判断して切り換えてくれる。しかも面倒な設定は一切なし。そのときの状況に最も適したチャンネルを選択するため、通信の安定性という点では、従来のワイヤレステレビより一歩進んだ仕組みといえるだろう。

photo 「家モード」と「外モード」はモニター設定画面で簡単に切り換え可能。どちらも有線/無線LANを利用できる。「NetAV設定」をクリックすると、DDNSなどの設定も出てくる(後述)

 無線伝送時の映像フォーマットや解像度は明らかにされていないが、ソニーによると「映像伝送だけでスゴ録の最高画質モードと同等の15Mbps」という。もちろん、電波状況が悪ければビットレートを落とすことになるが、画面サイズを考えれば十分以上だし、QoSの機能もある。優先的に動画のパケットを流すため、たとえほかのクライアントが重い通信を始めても影響を受けない。

 ベースステーションには、3次元Y/C分離や動き適応型IP変換、斜め線補正といった高画質回路を搭載しており、デジタル化の際にしっかり前処理を行う。単純にMPEG圧縮を行うと、ノイズなどにもビットレートを割り当ててしまい、画質とともに伝送効率まで下げてしまうから、前処理でキレイなソースを得ることは重要なのだ。贅沢をいえば、ゴーストリダクション付きのチューナーにしてほしかったところか。

 実際に視聴してみた。

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