リコーのデジタルカメラは、従来から“広角”と“マクロ”が得意だ。個人的にも、コンパクトデジカメではともに重視したい部分であり、35ミリ判換算28ミリからの広角ズームレンズ、1センチマクロに対応する「Caplio」シリーズのコンセプトは一貫していて好感が持てる。
「あまり派手さは感じないが、堅実にまとめた使い勝手のいい製品」というイメージが同社のデジカメにはある。先日発売された「Caplio R2」では、28〜135ミリ相当という使いやすい焦点距離をカバーした4.8倍ズームレンズと、流行りの2.5インチ大型液晶を備えた、そつのないモデルだった。
そのR2に続いて登場したのが、今回紹介する「Caplio GX8」。R2のように「誰でも使えるカメラ」というよりも、「撮影をもっと楽しみたい」というユーザー向けのカメラだ。
GX8の外観は、まさに質実剛健といった印象。梨地塗装仕上げのブラックボディは質感が高く、手触りも良い。横長の、昔ながらのカメラライクなデザインは、グリップもしっかりしていて持ちやすく、ホールディング性も悪くない。
今時のおしゃれな薄型・小型デジカメとは一線を画す「カメラらしい」外観。分厚く、適度な重さのボディは、構えた際の安定感に貢献している。おしゃれに、気軽に持ち歩くカメラというわけではないが、カメラとしての所有感がある。細かい点だが、アダプターリングが金属になったのも、こだわりとしてのポイントは高い。
上部には大きめのモードダイヤルとシャッターボタンがあり、シャッターボタン前方には「アップダウンダイヤル」が備えられている。デジタル一眼レフカメラなどハイエンド機で採用の多いこのダイヤルは絞りとシャッタースピード変更など、さまざまな場面で利用できる。再生時の画像送りやメニューの項目移動など、およそ十字キーで操作できる項目は利用可能。すばやく設定をしたい場合は明らかにダイヤルを使った方が早い。
背面のボタン類はすべて液晶右側にあり、特にインタフェースで迷うことはない。リコーのデジカメで特徴的なADJ.ボタンも備えられており、よく使うISO感度、露出補正、ホワイトバランスがすばやく設定できる。そのほかの設定項目から1種類だけ、ADJ.ボタンに登録することも可能だ。操作系はほかのリコー製デジカメと大差ないので、乗り換えユーザーはスムーズに移行できるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR