もちろん、「ピクチャーブックマーク」はPC上でも有効だ。パッケージに付属する専用ソフトは、カメラ機能の追加に合わせて「Visual and Voice Editor 1.0」となり、画像の追加や編集などピクチャーブックマークの編集機能を備えた。
再生時には、タイムラインに沿ってピクチャーブックマークが配置され、右下には拡大画像も表示する。もちろん、ピッチコントロールやデジタルボイスアップ、A-B間リピートといった機能も従来の「Digital Voice Editor」から継承。プレーヤーの再生/停止/スキップといった操作をキーボード上で行える「書き起こしキー」の機能もあり、写真による一覧性向上と合わせて効率良く作業を進めることができる。
なお、ICD-CX50で記録したファイルは、「VOISCAPE」という独自形式で保存されている。これは、音声(DVFファイル)と画像(JPEG)、インデックス情報(PIN)を1つにまとめたもの。MP3やWMAを使って録音するICレコーダーに比べると汎用性という点で劣るが、ここまで特殊なファイル形式になると逆に納得できるから不思議だ。
録音したものを他人に渡す場合は、WAVへの書き出し機能を使うか、相手のPCに「Player Tool ver.1.28 for Windows Media」をインストールする必要がある。ピクチャーブックマークを継承することはできないが、音声再生は可能だ。
前回、同じソニーの「ICD-MX50」を取り上げたとき、録音中にブックマークを打てないことを難点として挙げた。対して「ICD-CX50」は、指向性マイクや外部メモリといった機能はないものの、強力なブックマーク機能を持っている。
“カメラ付き”というと、何となく安直でミーハーなイメージも付きまとうが(偏見?)、画像による検索性アップという恩恵は、ICレコーダーを頻繁に使う人ほど理解できるはずだ。ICD-CX50の場合は、しっかり用途を考えて作り込まれた製品だと感じた。
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