コダックが発表した「Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ」は、意欲的な新技術を投入した製品だ。「デュアルレンズ」の名の通り、2つのレンズを搭載し、35ミリ判換算で23ミリという超広角を実現したのだ。
これまで、広角レンズを搭載したコンパクトデジカメは、せいぜいが28ミリ止まりで、同じくコダックが24ミリレンズ搭載の「P880」を発売しているものの、23ミリ相当という広角レンズを搭載した製品はおそらく初めてだろう。
しかも、P880は一眼レフライクなスタイルのカメラだったが、今回のV570は薄型コンパクトなサイズを実現。これが、非常に楽しいデジカメなのだ。
V570は、形状としてはV550/V530とほぼ同等で、長方形のデザインを採用。ほぼ中央にレンズがあり、電源を入れるとレンズカバーがスライドし、約2秒ほどで撮影可能になる。デザインとしては松下電器産業のLUMIXシリーズにも通じる横長の筐体で、外装はプラスチックながらレンズバリアの質感もよく、全体としてなかなか高級感がある。
こうした日本国内市場でもウケのいいデザインは、海外中心のコダックとしてはあまり多くないが、どうやらV550/V530は海外でも評判がよかったらしく、このV570でもデザインを踏襲してきた。
本体サイズは101(幅)×49.8(高さ)×20.4(奥行き)ミリ、重さは125グラム(本体のみ)で、V530と比べると1センチ程度横長になっている。それ以外のサイズはほぼ同等だ。全体的にデザインとしてはV530に近く、直接の前モデルはV530と考えれば良さそうだ。
サイズは同等だが、デザインは一部で異なっており、レンズはほぼ中央に位置し、内蔵フラッシュの位置が中央から正面向かって右側に移動した。また前面左側にあった装飾はストラップ穴と一体化した。
本体上部並ぶボタン類は、右からシャッターボタン、電源ボタン、オート/シーンボタン、動画ボタン、お気に入りボタンで、V530と比べてフラッシュボタンが上部から背面に移動している。
ボタンの形状も異なっており、V530は縦長の細いボタンだったが、シャッターボタン以外は丸いボタンに変更、ボタンの周囲に溝が掘られてボタンがより分かりやすくなった。個人的には押しやすさが向上したように感じられ、うれしい変更点だ。
背面には2.5インチの液晶を搭載。サイズはもはや一般的なレベルだが、画素数も23万画素と十分だ。特に左右の視野角は広く、十分に見やすいレベル。
液晶が背面中央に位置し、その左右に操作ボタンが配置されるデザインはV530と同様。フラッシュ、Delete、menu、review、shareの各ボタンはすべて左側に集約され、ズームレバーと十字キーが右側に配置されるようになった。操作ボタンが左右に分かれていたV530よりも使いやすくなっている。
ズームレバーが丸く、上下でワイドからテレまでズーミングする点と、OKボタンを兼ねたスティック状の十字キーがやや独特だが、慣れれば特に操作感に不満はなかった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR