パナソニックは9月20日、BDレコーダー「ブルーレイDIGA」2機種を発表した。BD-R/-REの記録/再生にくわえ、国内でも11月から順次発売されるBDビデオパッケージソフトの再生をサポートした初のレコーダーだ。あわせて5種類のBlu-ray記録メディアもリリースした。
内蔵するBD/DVDドライブは、先行したPC用ドライブをベースにしながら「ビデオ用途に特化したもの」。BD-R(Ver.1.1)/-RE(Ver.2.1)の記録は4倍速に対応し、1時間番組なら15分程度で高速ダビングが行える。またDVD-R/-RAM/-RWの記録(CPRM対応)/再生やDVD+R/+RWの再生も可能だ。なお、従来のBlu-rayレコーダーが採用していたBD-RE Ver.1.0メディアに関しては、録画こそできないものの再生はサポートしており、殻付きメディアもケースに入れたままドライブに挿入できるという。
BDビデオ再生は、ネットワーク接続こそ対応していないものの、JavaによるインタラクティブなコンテンツやDolby Digital Plusをサポート。7.1ch再生も楽しめる。これに伴い、高画質化回路の「美画質エンジン」に“BD-Video再生エンジン”が追加され、BDビデオに使用される各種コーデックのデコードや24Pー60P変換が行えるようになった。
また上位モデルの「DMR-BW200」には、TS入出力対応のi.Link端子を装備。7月末に発表した「DMR-XW50/XW30」やD-VHSデッキと接続し、録画番組をBDメディアにアーカイブすることができる。ただし、D-VHS機からのダビングはコピーワンス以前のものに限定される(同社のD-VHS機にはムーブ対応モデルが存在しなかったため)。
本体のSDカードスロットを利用してデジカメ画像を取り込み、テレビ画面で再生できる「テレ写」が、新たにBD-REメディアへの記録をサポート。記録したメディアは同機のほか、Blu-rayドライブ搭載のパソコンなどでも再生できる。
そのほかレコーダーとしての基本機能は、従来モデルの「DMR-XW50」などと同じ。毎週・毎日録画した番組を自動的にフォルダ分けして管理する「再生ナビ」高画質化回路の「美画質エンジン」などを備えた。美画質エンジンも、BDビデオのデコード機能を搭載した以外は既存モデルと同等だ。
主な仕様は下表の通り。
型番 | DMR-BW200 | DMR-BR100 |
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チューナー | 地上/BS/CS110デジタル×2(2番組同時録画対応) | 地上/BS/CS110デジタル×1 |
HDD容量 | 500Gバイト | 200Gバイト |
録画可能メディア | BD-R/-RE、DVD-R/-R DL/-RW/RAM | |
入出力端子 | 入力:S映像×2、コンポジット×2 出力:HDMI×1、D4×1、S映像×1、コンポジット×1、光デジタル音声、同軸デジタル(BW200のみ) そのほか:i.Link(BW200のみ)、イーサネット(BW200のみ) |
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外形寸法 | 430(幅)×85(高さ)×332(奥行き)ミリ | 430(幅)×85(高さ)×330(奥行き)ミリ |
重量 | 約5.8キロ | 約5.5キロ |
実売想定価格(※1) | 30万円前後 | 24万円前後 |
発売日 | 11月15日 | |
Blu-ray DiscやHD DVDの発表会では恒例となった“口撃”を担当したのは、パナソニックマーケティング本部の平原重信副本部長だ。平原氏はまず、映画の本編上映時間を引き合いに出してBlu-rayの“容量”をアピールした。
「1990年から2005年までの16年間にアカデミー作品賞を受賞した映画のうち、7作品が150分以上。これは全体の44%にあたる。しかし30GバイトのHD DVDではハイビジョン映像を150分しか録画できず、これらの作品をハイビジョン録画できない。たとえば『タイタニック』は195分という長編だが、片面2層(50Gバイト)のBlu-ray Discなら24MbpsのBSデジタル放送でも約260分を録画できる」。
さらに新製品のポイントであるBDビデオについては、「BDだけにソフトを供給する映画スタジオは49%。これにHD DVDと両方に対応する映画スタジオ32%を含め、81%がBDでタイトルを発売する」(同氏)と強調。8月にはPHLのオーサリングサービスが始まったこと、ソフト量産ラインも整備が進んでいることなどを挙げ、BDビデオを取り巻く環境が整いつつあることを強調した。
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