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やっぱり「ムラタセイサク君」は凄かったCEATEC JAPAN 2006

» 2006年10月05日 01時06分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 電子部品&デバイスゾーンのアイドルといえば「ムラタセイサク君」である。デジタルネットワークゾーンのSEDに勝るとも劣らぬ人気ぶりで、周囲は常に黒山の人だかり。今年もセイサク君の自転車テクニックに多くの人が心を奪われた。

photophoto 25度の傾斜を登り切ったムラタセイサク君。しかも助走は一切なし。人間なら太股に乳酸たまりまくりの場面だ

 写真を見ると大きく見えるムラタセイサク君だが、実際の身長は50センチほど。自転車のフレーム部分に装備したジャイロセンサーが傾きを検知し、ハンドルを器用に操作しながら走行する。最高時速は約2キロメートル。超音波センサーで障害物を検知してよけながら走ることもできるテクニシャンだ。また、停止時にも胸のフライホイール(惰性円盤)を回転させてバランスを保ち続ける「不倒停止」を実現している。

 ここまでは昨年と同じだが、ムラタセイサク君“CEATEC2006モデル”は、かなりパワーアップしている。強化ポイントは主に4つ。姿勢・走行制御の精度と走行パワーの向上による「坂道走行・S字平均台走行」、画像認識技術や障害物検知のブラッシュアップで可能になった「バック車庫入れ」、Bluetooth通信機能を応用した「携帯電話リモコン操作」、そして薄型圧電スピーカーによる「発音・音楽再生」機能だ。デモンストレーションでは、これらの得意技を次々と披露し、拍手喝采ならぬ写メのシャッター音を浴びまくっていた。なお、ムラタセイサク君のセンサー類が誤動作するのを防ぐため、撮影の際にはフラッシュを切っておこう。

photophoto S字カーブ。しかも幅が狭い平均台走行だ。上から見ると、その道幅がわかる
photophoto バックして車庫入れ(左)。ちなみに、セイサク君の目の点滅はモールス信号になっているのだが(マジで)、モールス信号といえば「へ」が“ト”であることしか思い出せない筆者には解読できなかった

 もちろん、セイサク君の中はムラタだらけ。Bluetoothモジュール、頭部の透光性セラミックレンズ「ルミセラ」、6枚の平面圧電スピーカーなどが新規に搭載されているという。このほかにも汎用部品が多数使われていて、庶民派アイドルの素養も十分だ。気になるプロフィールは下記の通り。

名前 ムラタセイサク君
身長 50センチ
体重 5キロ
出身 京都府長岡京市(兄弟あり)
生年月日 2005年9月29日(てんびん座)
趣味 サイクリング
世界一周
座右の銘 七転び八起き
お値段 クルマが1台買えるくらい
発売日 PR用途のため販売予定なし

 なお、ブースに行ってライブデモンストレーションを見た人だけの特典として、ムラタセイサク君のすべてが分かる「セイサク君の科学 創刊号」(無料配布)がある。誌面には、セイサク君が倒れない秘密から、そのテクニックの数々、トリビアが満載。しかも特別付録は「セイサク君特製シール」だ。万里の長城を走るセイサク君の勇姿など(ちゃんとS字カーブのところだ)ファン必携のアイテムとなっている。

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