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手ブレ補正に対応したレンズ回転デジカメ――「COOLPIX S10」レビュー(4/5 ページ)

» 2006年10月17日 15時00分 公開
[永山昌克,ITmedia]

顔認識や音楽付きスライドショーに対応

 ユニークな機能としては、最近のCOOLPIXに共通した「フェイスクリアー」と「ピクトモーション」に対応する。撮影時にフェイスクリアーボタンを押すと、顔認識AFによって自動的に人物の顔にピントが合い、アドバンスト赤目軽減によってストロボ撮影時の赤目を防げる。また再生時に同ボタンを押すと、D-ライティングが作動し、画像の暗部を明るく補正して新規保存できる。いっぽうピクトモーションとは、内蔵または後からインストールした音楽を利用して、画面転換のエフェクト付きで画像をスライドショー再生する機能だ。

 最大10カットを連続撮影し、その中から最もブレの少ない1カットのみを保存する「BSS(ベストショットセレクター)」機能や、最大5カットを連写し、白とびまたは黒つぶれが最も少ない画像、あるいはヒストグラムが最良の画像のみを保存する「AE-BSS」機能もある。

 撮像素子には、1/2.5インチの有効600万画素CCDを採用。従来機と同等のCCDであり、今では特に高画素とはいえないが、A4印刷には十分なシャープネスの高い画像を得られる。ピクチャーカラー機能を使い、標準/ビビッド/白黒/セピア/クールの5タイプの発色を選ぶことも可能だ。

 トータルとしては操作性に細かい要望はあるが、デザインや画質、機能にはほぼ満足できた。というより、手ブレ補正対応の回転レンズというほかにはないメリットがあれば、操作や画質の多少の不満には目をつぶってもいい、と思えるのだ。

photo 顔認識AFが作動中の液晶画面。顔を認識すると黄色の二重の枠で表示され、シャッターボタンを半押ししてピントが合うと枠の色が緑になる。認識の精度やスピードはまずまずといったところ。ギミックとしては楽しめる
photo ピクトモーションの音楽選択画面。あらかじめ入った5曲のほか、3分までの曲を最大3曲まで入力できる
photo メニュー画面の表示中にズームレバーを倒すと、そのメニュー項目に関する簡単な説明文を表示できる。ニコンではおなじみのヘルプ機能だ
photophotophoto 左から順に、ピクチャーカラーの標準/ビビッド/クールでそれぞれ撮影。感度はISO50で、ズームはワイド側を使用した

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