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面発光だから目に優しい、パナソニックの次世代LED照明「パネルミナ」

» 2013年03月05日 16時28分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 パナソニックは3月5日、住宅用LED照明の新シリーズとして、面発光を実現した“パネルミナ”を発表した。薄くスタイリッシュなデザインとともに、まぶしさを抑えたやさしい明かりが特長だ。

「パネルミナ」と設置イメージ

 反射板や導光板を用いた独自開発の光学設計により、円形の面発光を実現した「次世代のLED照明」(同社)。例えばペンダントライトの場合、内部に18個のLED素子を環状に配置し、周囲をウェイブ状に囲む反射板が連続したリング状の光に変える。さらに導光板が面全体に光を行き渡らせ、拡散パネルで光を広げる仕組みだ。「照明器具を面発光にするメリットは、電球などの点光源に比べ、同じ明るさでも“まぶしくない”こと」(同社)。

内部構造。導光板は縁まで光るのも特長だ(左、中)。加齢によりまぶしさを感じやすくなる(右)

 とくに団塊の世代以上の高齢者には、まぶしくない照明は重要だという。「人間の目は、年齢を重ねると水晶体が濁り、光が散乱してまぶしく感じやすい。加齢による視覚機能の低下に対応するため、まぶしくなくて十分に明るい照明器具を提供する」(同社)。

 また、この導光板は縁(ふち)まで光る特長があり、LEDの光を横方向にも広げることが可能。縁まで光ることで、天井面や壁面を明るくできるため、部屋全体の明るさや広がり感も向上させるという。

面光源のメリット。まぶしさを抑え、空間を明るく見せる

 デザイン上のメリットも大きい。例えばダウンライトは従来と違って穴も電球もないため、消灯時でもインテリアに溶け込む。壁に埋め込むブラケットは、室内に出る部分が少なく、狭小空間でも広く見せる。板状のダイニングペンダントは、室内をすっきりとした印象にしてシンプルなインテリアにも映える。

 パナソニックでは、ダウンシーリングやブラケットを含め33品目を4月21日に発売する予定だ。価格は1万5540円〜3万5700円となっている。なお、一部製品を除いて調光も可能になっている。

照明を着替える「シンクロ調光対応LED照明」

 また、「次世代LEDその2」として、光色と明るさの両方を調節できる「シンクロ調光対応LED照明」34製品も紹介した。同社は2011年から対応製品を販売しているが、今回は100形電球に相当する明るいタイプや新デザインの製品を追加。従来機もリニューアルを行い、価格を抑えて再度発売する。

 幅広い色温度と明るさをカバーする照明機器は、1つのコントローラ(別売)で一括制御。「クルイトフの快適領域」(オランダの科学者、A.A.Kruitofが提唱した人が心地良く感じる明るさと色温度のバランス)を活用し、生活シーンに合わせて調節できる。「例えば、ダイニングテープルではさまざまなことをするが、従来は明かりを変えることができなかった。食事なら料理をおいしそうに見せる電球色が適しているが、子どもが勉強するときはやる気が起きにくい」という。

「クルイトフの快適領域」(左)。パナソニックエコソリューションズ社、インテリア照明ビジネスユニット長の武田学氏(右)

 パナソニックエコソリューションズ社、インテリア照明ビジネスユニット長の武田学氏は、「LED照明は白色LEDが登場した1996年から10年足らずで急成長した。しかし、まだまだ“成熟期”ではない。市場を沸かせる製品を投入し、新しい価値を提供していく」と胸を張った。

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