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» 2014年01月31日 20時54分 UPDATE

ウォークマン「NW-F885」を使って分かった“ハイレゾ対応プレーヤー購入時のポイント” (1/3)

ソニーのウォークマン「Fシリーズ」は、ハイレゾ音源再生に対応した注目機だ。実際に試用していると、ユーザー個々のリスニングスタイルによって購入時に注目すべき点が見えてきた。

[久木史郎,ITmedia]

 モバイル、ポータブルといった分野において、当然ながらエンターテイメントも、よりカジュアルに楽しめるものが中心になりがちだ。例えば、ゲームにしても、映画鑑賞にしても、本格的に没頭したい、そのために質の高さを追求したい、という意識はあまり濃くなく、あくまでも暇つぶしとして、より気軽に扱えるものが望ましいというスタンスが大勢を占めるのではないだろうか。しかし、音楽観賞に関しては、少し異なる。外出先でも高音質を追求したい、あるいは、むしろ、自分のスタイルに応じた高音質再生を追求した結果、ポータブル機器という“かたち”に落ち着いたという人も決して少なくないからだ。

ts_wman01.jpg ウォークマン「NW-F885」

 個人的にはカジュアルさを重視しており、音質は「そこそこのレベルが確保できればいい」という考え方だが、それでも、かつてMP3全盛の時代には高めのビットレートを確保しつつ、LAMEのパラメーター設定にも腐心していたし、数年前からはすべてロスレス形式でのリッピングに移行済みである。まあ、金や手間の面で無理をしてまで凝ることはないものの、可能な範囲でこだわっておくという感じだろうか。

 ソニーの“ウォークマン”は、登場した当初から、「気軽に音楽を楽しみたい」「いい音を追求したい」という2つのニーズを同時に満たしつつ、双方のバランスを時代に応じて少し変えながら、現在まで進化を続けてきた製品だといえる。そして、ご存じのとおり、現時点ではライバル製品に対する優位性を音質面で発揮すべく、いわゆるハイレゾオーディオ対応に力を入れている。現在、ハイレゾオーディオ対応ウォークマンとしては「NW-ZX1」、そして、「Fシリーズ」の2系統を展開しており、中でも豪奢(ごうしゃ)なパーツにこだわるなど、徹底的に高音質を追求したNW-ZX1は7万円台(オープン価格。ソニーストアでの直販価格で税込7万4800円)と高価ながらもかなりの人気を博しているようだ。

ts_nw1zx01.jpgts_nw1zx03.jpgts_nw1zx04.jpg 上位モデルの「NW-ZX1」。分厚いアルミ塊から削りだしたモノコックフレームをはじめ、4つの電源、ハイレゾ対応の「S-master HX」、DACに専用のクロック発振器など音質を追求したモデルだ。直販価格は税込7万4800円

 一方のFシリーズのほうは、ハイレゾオーディオ対応でありつつも、カジュアルな製品という立ち位置といえるだろうか。前述のとおり、NW-ZX1が高音質を徹底的に追求している一方で、Fシリーズは本体の最大外形寸法が約59.9(幅)×約116.6(高さ)×約8.5(厚さ)ミリ、質量が約103グラムとややコンパクト&軽量で、デジタルノイズキャンセリング機構やFMラジオ機能などを内蔵、カラーバリエーションも展開している(NW-ZX1は約60.7×約122.8×約15.3ミリ、約139グラム)。

ts_wman02.jpgts_wman06.jpgts_wman07.jpg OSはAndroid 4.1のため、アプリの追加も可能(左)。デジタルノイズキャンセリング機構やFMラジオを内蔵(中、右)

 ただ、OSにAndroid 4.1を採用し、音楽再生用の「W.ミュージック」などをアプリとして搭載、NFCによるワンタッチでのペアリングが可能といった点は共通なので、使い勝手自体はほとんど変わらず、最も明確に「カジュアル」な点は価格のみということになるだろう。NW-ZX1は容量128Gバイトの展開のみとなるが、Fシリーズは16Gバイト搭載の「NW-F885」が2万6800円、32Gバイト搭載の「NW-F886」が2万9800円、64Gバイト搭載の「NW-F887」が3万9800円となっている。

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