先週のアクセス3位は、“DRAMパニック”に関する記事だった。メモリ価格が10月以降、高騰し続けており、PCメーカーも値上げを検討しているようだ。
メーカー各社に取材した記事によると、富士通クライアントコンピューティングは、「今後発表する新製品については(中略)価格高騰を考慮した値付けが必要と捉えている」、Dynabookは「健全な経営を持続させるための本体価格値上げを検討している」と、明確に値上げを示唆している。
いやあ、困ったなあ。いや、筆者は実際は、困ってはいない。いま使えるPCは持っている。買ったのは5年以上前だ。メモリは32GBに増設しているし、まあまあ動く。Zoomのオンライン会議中に時々ブラックアウトするけれど、Photoshopもギリギリ大丈夫だし、あんまり困らない。
でも、「これから必ずPC価格が上がる」といわれると「買うなら今のうち」という気持ちになる。いや、正確には「買わなきゃ」という焦りである。サブ機があってもいいし、値上がり前に買っておくべきでは……。そして先週、血眼になってPCを探し始めた。
この感覚、どこかで覚えがある。Amazonの「プライムデー」や楽天のセールだ。「今だけ安い」といわれると、「使うか分からないけど、前から気になっていたもの」をポチってしまう。そして玄関に段ボールが積み上がる。
届いた時には何を注文したか忘れていて放置する。数日後にようやく箱を開け、「セットアップ面倒すぎ」「置き場どうしよう」「梱包材の処分めんどくさ!」と思う。今PCを買ったらまたあれが起きる。私のことだから間違いない。
でも、いまのPCが突然壊れた時、新品PCが高騰していて「高いけど買わなきゃ」ってなるのはイヤだ。
というわけでさきほど私は、新しいPCをポチりました。10万円以上しました。明日届くそうです。
届いた段ボールをすぐに開ける自信はゼロ。梱包材の処分も、PCのセットアップも入れ替えも、全部すごく面倒だ。でも「いま買った」ことには満足している。「高騰する前に買ってやったぞ!」という優越感。ポチっとした瞬間は財布を開けた感覚もないので、お金が減った意識も薄い。
数カ月後、カードの請求額を見て驚くだろう。「不正利用された?」と焦るだろう。もちろん、自分による正規利用だ。プライムデーと同じことを、また繰り返してしまった。後悔は……しないかな……多分……しないといいな……。
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