レビュー
» 2014年07月02日 22時32分 UPDATE

ダイソン「AM06」は本当に静かになったのか? 騒音計で測ってみた (1/2)

ダイソンの「AM06」はリモコンやタイマーの追加、動作音の低減など、使い勝手と基本性能の両面で進化した“羽根のない扇風機”だ。その実力を“見える化”するため、騒音計で計測してみたところ……。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 急に暑い日が続くようになった今日この頃。あわてて押し入れから扇風機を引っ張り出したご家庭も多いのではないだろうか。わが家の仕事部屋でも一昨年からダイソンのテーブルファン「AM01」が活躍しているが、新製品の「AM06」はリモコンやタイマーの追加、動作音の低減など基本性能と使い勝手の両面でかなり進化している。そこで今回は、手持ちの「AM01」と新しい「AM06」を比較していこう。

ts_dysonam03.jpg 従来機「AM01」(サテンブルー)と新製品の「AM06」(ブラック/ニッケル)。なお、「AM01」は駆動音の音質を改善したマイナーチェンジ後の製品だ

 ダイソンの扇風機といえば、「エアマルチプライアー ファン」として知られる“羽根のない扇風機”だ。今年は製品名から「エアマルチプライアー」が外され、「ダイソンクール」という名称で販売されている。エアマルチプライアーは技術名称ということになった。

 そのエアマルチプライアー技術は、スタンド部から吸い込んだ空気を、上部のループ内側にあるスリットから勢いよく放出することで風を起こす。それだけではなく、飛行機の羽根のような傾斜を持つループ表面を空気が通過する際、ループの内側や周囲に気圧差を生じさせ、周りの空気を巻き込んで風量が増す。ユーザーの元に届く風は、最初にスタンド部から吸い込んだ空気の十数倍に上るという。

ts_dysonam04.jpg 飛行機の羽根のような傾斜を持つループ。奥のスリットから風が吹き出す

 言葉だけで説明するのは難しいが、実際に使っていると「なるほど」とうなずく機会が何度かあった。例えば、強い風を受けながらスタンド部のスリットに目がいくと「ここから取り込まれる空気だけで、この風量には絶対にならない」と分かるし、リング部分に顔を近づけると普通の扇風機なら風が強くなるのに、AM01では逆に風がほとんど感じられなくなる。おそらく“周囲の空気を巻き込む”過程をジャマしているからだろう。

 もし家電店の店頭などで試す機会があれば、ループの直前と、1歩下がった場所で風量を比べてみてほしい。「扇風機より離れた方がはるかに風が強い」という、今までの常識とは異なる体験ができるはずだ。

リモコンとスリープタイマーで利便性が向上

 さて、そんなエアマルチプライアー技術の最新成果が、新型テーブルファンの「AM06」だ。基本的なデザインは変わらないが、「AM01」に比べて「最大75%の静音化」と「最大40%の省エネ化」を果たした上、リモコンやスリープタイマー機能が追加されている。スタンド部には新たに液晶表示部が設けられ、タイマー設定や風量調整の際に一目で分かるようになった。リモコンを使わないときは、ループ部のトップに磁石でつけておけるのも便利だ。

ts_dysonam08.jpgts_dysonam09.jpg 付属のリモコンはラバー塗装が施されており、滑りにくく触り心地がいい(左)。使わないときはループ部の上に磁石で吸着させることができる(右)

ts_dysonam019.jpgts_dysonam07.jpg スリープタイマー設定は15分から9時間までと幅広い(左)。「AM06」のカットモデル。穴の下に「ヘルムホルツ式空洞」がある(右)

 静音化の大きな秘密は「ヘルムホルツ式空洞」という。その名の通り、スタンド部の内側に空洞を設けており、モーターやインペラー(風を起こす羽根)の駆動音を吸収する音響技術だ。ヘルムホルツ式空洞は特定の狭い範囲の周波数でしか効果を発揮できないのが難点だが、AM06の場合はモーターやインペラーの形状を変えて、発生するノイズが特定の周波数帯(1000Hz前後)に集中するように調整、一気に吸収するという手法を採用した。単にヘルムホルツ式空洞をプラスしただけではなく、効果的に作用させるため、全体のチューニングが行われているのだ。

 では、ヘルムホルツ式空洞を持たない「AM01」と駆動音を比べるとどうなるか。騒音計で計測してみた。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.