薄型テレビを購入したはいいけれど、貧弱な音にガッカリしている人もいるのではないでしょうか。こもったような音が下のほうから聞こえてきて、ちょっと違和感。しばらく使っていると慣れるものですが、次の日も電源を入れるとまた違和感が……そんな経験はありませんか?
そもそも、なぜ薄型テレビの音は貧弱なのでしょうか。大きな要因は、大画面化でテレビ自体が大きくなる一方、なるべく多くの家に置けるよう幅を狭くする必要があったからです。このため、一部の製品を除いて画面の両サイドからスピーカーがなくなりました。
また家電量販店などの店頭では、シンプルなデザインのテレビが人気を集めています。技術の進歩によって画面まわりのフレームを細くできるようになり(=狭額縁化といいます)、画面と最低限のスタンドだけで構成されるテレビが主流になっています。
一方でスピーカーはさらに小さくなり、今では画面の下側に、それも前方から見えないよう下向きに配置されるといったケースも少なくありません。つまり、テレビの音が悪くなったのは、大きな画面やスタイリッシュなデザインとのトレードオフだったのです。
少しでも音を聞きやすくしたいと思ったら、まず薄型テレビの設置場所をチェックしましょう。スピーカーが下向きになっている場合、実はテレビ台など“下にあるもの”に音を反射させて見る人に届けるように設計されています。
つまり、すき間の多いワイヤーラックなどにテレビを設置すると、そのまま音が下に抜けてメーカーの想定以上に聞き取りにくくなってしまうケースがあります。またテレビの下に柔らかい素材――布製のクロスを敷いていたり、ぬいぐるみを並べていたり、洗濯物が積まれていたりすると音が吸収されてしまい、やはり聞き取りにくくなります。
逆に表面が硬く滑らかなテレビ台などにテレビを置くだけで音が聞きやすくなることがあります。テレビ台の買い替えは無理でも、スピーカーの下に適当な板を置いてみるだけでも音の聞こえ方は変わってくるので、テレビの音に不満を持っている方は試してみてはいかがでしょう。
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