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期待通りの機能と実力! OPPO初のUltra HD Blu-rayプレーヤー「UDP-203」を試した(1/3 ページ)

» 2017年02月20日 21時07分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 「UDP-203」は、米OPPO Digitalが送り出した初めてのUltra HD Blu-rayプレーヤーだ。Blu-ray Discプレーヤーではリファレンスの地位を得た同社だけに注目度も高いが、既に上位機「UDP-205」の登場を予告しているため、ハイエンド志向のユーザーは様子見かもしれない。しかし実際に使ってみると、UDP-203は多くの人に勧められるUHD BDプレーヤーに仕上がっていた。

「UDP-203」。価格はオープン。直販価格は税込み9万1800円
本体サイズは430(幅)×311(奥行き)×79(高さ)mm。重量は4.3kg。外観はスマートで“これぞAV機器”という佇まい

 まずは外観をチェックする。フロントパネルはヘアライン仕上げのアルミニウム合金で、すっきりとしたデザイン。しかし、同社がユニバーサル・プレーヤーで培ってきた高剛性スチール・シャーシは見た目以上の重さで安心感もある。背面の各種出力端子が金メッキ仕上げなのはもちろん、電源は3ピンインレットで付属の電源ケーブルも極太。わが家には発売直後に導入したパナソニック「DMP-UB90」があるのだが、見比べると差は歴然。DMP-UB90にも薄型で奥行きも短いなど別の良い面はあるものの、ことAV機器という観点ではUDP-203の圧勝。しかも、3万円程度の価格差でここまで違うとは驚きだ。

背面端子

 HDMI出力端子は2つあり、1つはHDMI 2.0に対応する映像/音声出力用メイン端子。もう1つはHDMI 1.4に対応する音声出力専用端子となっている。今回はHDMI 2.0を東芝の4K液晶テレビ「50Z20X」に、HDMI 1.4端子でパイオニアのAVアンプ「VSA-LX55」(2011年製)に接続したが、このようにUltra HD Blu-ray登場以前のAVアンプとも問題なく接続できるのが2系統出力の意義となる。

1つはHDMI 2.0に対応する映像/音声出力用メイン端子。もう1つはHDMI 1.4に対応する音声出力専用端子

 ただし、音質面を最優先とするならアナログ接続のほうがオススメ。UDP-203にはアナログ7.1ch出力が用意されており、こちらで接続すると旭化成エレクトロニクスの32bit DACチップ「AK4458VN」でD/A変換が行われる。例えば古いけれど高価なAVアンプや複数のパワーアンプでシステムを組んでいる人にはありがたい付加機能となる。

アナログ7.1ch出力も装備
セットアップメニューのオーディオ出力設定からスピーカーの詳細な設定も行える

 そのほかのインタフェースとしては、前面にUSB 2.0ポートを1基、背面にUSB 3.0ポートを2基備え、最大16TBまでの容量のUSB外付けHDDやUSBメモリーを装着できる。動画や音楽、画像のデータを保存しておけば大容量のメディアプレーヤーとして利用できる。さらに有線LANポートを使ってハイレゾ対応のネットワークオーディオ機能やDLNA/DTCP-IPによる録画番組のネットワーク視聴も可能だ。このあたりは後ほど紹介したい。

 付属のリモコンも価格帯を考えるとぜいたくな仕様。持ち上げるとボタンが光り、ホームシアター向けの製品として作られていることがよく分かる。

付属のリモコン
リモコンは自照式。動かすとしばらく光る仕組みだ

史上最強の画質を実現したUltra HD Blu-ray

 Ultra HD Blu-rayの魅力を端的に説明すれば、人が自分の目で見る光景に近づいたことだろう。自然な立体感を感じるほどの解像を持ち、自然の色をほぼカバーできるほど多くの色、「まぶしい」と思える明るさ、そして暗い部分や明るい部分でも色と階調を保ち、リアリティーを持って見る人に迫る。UHD BDとHDR対応テレビを組み合わせれば、少なくとも画質面の不満はほとんど解消される。まちがいなく家庭用としては史上最強の画質だ。

 それでも完全に同じ条件で2台のプレーヤーを比較すると、けっこう違いは大きいものだ。

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