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» 2017年08月26日 06時00分 UPDATE

こんなものまでIoT化!? 警告を発して早食いを防止する「フォーク」

IoT化の波は「フォーク」にまで来た。フォークにセンサーを埋め込み、ネットワークにつなげることで早食いを防止するという。

[細谷元,ITmedia]
ユーザーの食事スピードを計測することができるネットワークにつながった「IoTフォーク」こと「Hapifork」

早食いは太る原因?

 昔から「早食いは太る原因」「早食いは健康に良くない」などといわれている。そのおかげで、子どもの頃に「ゆっくりよく噛んで食べなさい」と親から言われたことが多いのではないだろうか。

 本当に早食いは健康に影響を与えるのだろうか。これまでのいくつかの研究結果からは、早く食べることと体重超過には何らか関係があることが判明しているようだ。2010年に発表された研究では、ゆっくり食べることで食欲を抑制するホルモンの活動が活発化するという報告もなされている。

 こうした研究結果だけでなく、自身の経験からもゆっくり食べた方が満腹感を得られる傾向があることは感じ取れるのではないだろうか。

 一方で、子どもの頃に散々「よく噛んで食べなさい」と言われたにもかかわらず、ゆっくり食べる習慣を身につけられた人はあまりいないのではないだろうか。忙しい毎日を送る中で、食事のスピードも自ずと早くなってしまいがちだ。

 ゆっくり食べる習慣を身につけた方が良いのは分かるけれど、ついつい……。そんな人々のニーズに応えるために開発されたのが「Hapifork」(ハピフォーク)だ。一言でいうと、ユーザーの食事スピードを計測することができるネットワークにつながった「IoTフォーク」。世界最大級の家電見本市「CES」にも登場したことのあるHapifork、一体どのように使うのだろうか。

早食い防止で、肥満を防ぐIoTフォーク

 Hapiforkを開発したのは、フィットネステクノロジー・スタートアップのHapiLabs。Hapiforkは、見た目は少し大きめだが普通のフォークに見える。普通のフォークと異なるのは、スマートフォンアプリと連動し、ユーザーの食事スピードを計測できることだ。食事スピードが速い場合、警告を発する。

スマホにつながるIoTフォーク「Hapifork」

 Hapiforkで計測したデータは、スマホアプリかウェブサイトのダッシュボードで確認が可能だ。データは時系列で見ることができ、食事スピードの改善具合を確認することができる。改善が進めばスコアが上がり、コミュニティー内の他のユーザーとスコアポイントを競い合うこともできる。

 HapiLabsはもともと医療用にHapiforkを開発したが、より多くの人々に利用してもらうため、クラウドファンディングサイトの米Kickstarterで資金調達を行い、プロダクト化することに成功した。

 HapiLabsは、ゆっくり食べるメリットを以下のように説明している。

 「まず体重増加を防ぐことができる。通常、満腹感を得るのに20分ほどかかるといわれており、Hapiforkでゆっくり食べることで、より少ない食事で満腹感を得ることが可能になる。また、消化器系への負担を軽減できることもメリットだ。ゆっくり食べることで、そしゃくを促進するからだ。」(同社)

こんなものまでIoT化、進むモノのネットワーク化

 Hapiforkの登場は、今後フォークだけでなくさまざまなものがネットワーク化/IoT化される可能性を示すものだ。

 実際、ゴミ箱やコップなど、ここまでIoT化するのかと驚くプロダクトが開発されている。

 「GeniCan」はゴミ箱をIoT化するデバイスで、現在プレオーダーを受けつけている。ゴミ箱に取り付けられたGeniCanは、捨てられる商品のバーコードを読み取り、何が捨てられたかをデータ化することができる。

 バーコードがないものは、音声認識機能を使い、声でデータを記録させることができる。捨てるものをデータ化することで、次の買い物で何を買うべきか簡単に把握することができるという。

ゴミ箱をIoT化するデバイスGenican

 あらゆる飲み物をデータ化してくれるカップも開発されている。IoTカップ「Vessyl」のコンセプトは、Hapiforkと似ているかもしれない。1日のうちに何を飲んで、どれくらいのカロリーを摂取したのか専用アプリで確認することができる。定期的に水分を補給しているか、カフェインや糖分を摂取しすぎていないか、など健康増進を目的としてデータを活用できる。

飲み物をデータ化してくれるIoTカップ「Vessyl」

 これらのIoTデバイスは氷山の一角にすぎない。IoTはこれから急速に発展する市場といわれており、今後も思いもよらないモノがIoTデバイスとなって登場する可能性は大いにある。注意深く観察していると面白い発見があるはずだ。

ライター

文:細谷元(Livit)

編集:岡徳之(Livit)


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