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全部入りの最強ミラーレス一眼、パナソニック「G9 Pro」(1/5 ページ)

» 2018年02月05日 15時35分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 なんとも全部入り最強ミラーレス一眼が出たものである。

 見た目からして強そう。

 マイクロフォーサーズ機とは思えない、しっかりした(つまり少々デカい)ボディは防塵、防滴、耐低温。

 安定して握れる深いグリップに感覚的に操作できる豊富なレバーやダイヤル類。しっかり構えてしっかり撮れる。

 撮影性能も強力。

 手ブレ補正は強力になったし、AFは速いし、連写も速いし、撮影機能は呆れるほど豊富だ。

 できることを上げていくだけでも何1000文字にもなりそうなレベルで、さてどこから話をしようか悩むくらいなのだ。

 それがパナソニックから登場した、“LUMIX”「G9 Pro」(DC-G9)である。

撮影性能は実にゴージャスな全部入り

 そもそも、世界最初のミラーレス一眼がパナソニックの「G1」で、その後、フルHD動画を撮れる「GH1」が登場。Gはスチルメイン、GHは動画に強いという路線で始まったのだが、いつしかGはミドルレンジのモデルとなり、GHは動画+ハイエンドとなっていたのである。ラインアップが豊富になっても「スチルに強いハイエンド機」という位置がぽかっと開いてしまったのだ。

 そのポジションに出てきたのが、ハイエンドのフラッグシップ機に変身したG9。ハイエンドになったということで、名前を「G9 Pro」にしたのだろう。

 同時に、動画モデルのフラッグシップとして「GH5s」が誕生した。

 ダブルフラッグシップ体制である。

 そんなG9 Proなので、「G8」に比べると少々重くてゴツいが、その分頑健さと性能はハイレベル。Proというからには信頼性が大事なのだ。

 基本的な撮影性能から見ていこう。

 イメージセンサーはマイクロフォーサーズで約2000万画素。

いつものガスタンク。画質的には文句ない。ちょっとアンダーかなという感じだが(12-60mm 12mm 1/3200秒 F5.6 ISO200)

 ボディ内手ブレ補正は公称で約6.5段。数字だけなら最強であるが、実際に手ブレ補正を持たないレンズで試してみたところ、今までよりよく止まる。きちんと構えればかなりのスローシャッターでいける。

 手ブレ補正機構内蔵レンズを使えば両者が連動してより強力になる(Dual I.S.2)。被写体が静止しているならスローシャッターを多用してもいいくらい。

イルミネーションをF8まで絞ってISO200でシャッタースピードは1秒。Dual I.S.2対応の12-60mm F2.8-4.0で撮影。LEICAブランドということもありこれは良いレンズ(12-60mm 12mm 1秒 F8 -1 ISO200)

 手ブレ補正ではオリンパスの「E-M1 Mark II」が先行していたが、G9 Proもかなりのレベルアップをしてきた。

 AFはパナソニック得意の空間認識AF。

 最近のミラーレス一眼は像面位相差AFによってAF速度を上げるのがポピュラーだが、パナソニックはコントラストAFを採用。その代わり「空間認識AF」がより高速になり、コントラストAF特有のAFのゆらぎも感じない。

 まあ快適である。

 連写は高速な上に3種類ある。

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