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自分撮りも楽しい定番ミラーレス、オリンパス「PEN E-PL9」(3/3 ページ)

» 2018年03月05日 18時33分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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 電子ダイヤルは1つだけだがまあ画作りを細かくセッティングしたい人向けのカメラではないので問題ではないだろう。

背面から。基本レイアウトは変わらない
上面から。シャッターボタン回りに電子ダイヤル。グリップ部が少ししっかりして握りは安定するように

 エントリーユーザー向けの親切な機能として、シーンモードやAP(アドバンストフォト)モードのUIについても触れておきたい。これは「E-M10 MarkIII」から採用されたものだが、このように目的別、機能別に一覧から選べるようになった。

 凝った撮影機能って「それを知らないと使えない」のが難点なわけだが、これによってアプローチがすごく楽になったのである。

APモード。いくつかの特殊機能を解説付きで選ぶことができる。
目的別に整理されたシーンモードは分かりやすい

 例えば夜景をさっと撮りたくなったらシーンモードから夜景→手持ち夜景と選ぶだけでいい。すると高感度で連写+合成の画像を撮ってくれる。

撮影中の図
ISO8000だが連写+合成のおかげでノイズはあまりめだたな(14-42mm 14mm 1/60秒 F3.5 -0.3 ISO8000)

 これは「存在を知らないと使う機会がないような撮影機能にアプローチする機会を増やす」という意味ですごく良い。

 もう1つ注目したいのはBluetooth対応。あらかじめアプリでペアリングしておけば、カメラの電源がオフでもスマートフォンからBluetoothをトリガーにしてカメラを起こして中の写真を転送することもできるし、カメラ側であらかじめ転送予約をかけておく(再生モードからボタン1つで予約のオンオフができる)とそれを自動的に転送してくれるとか、なかなか便利で、PLシリーズに相応しい機能といえよう。

バックグラウンド通信をオンにしておくとカメラの電源が入ってなくても撮った写真の転送をしてくれる

 残念なのは、USB充電に非対応なこと。そろそろ対応してほしい。

 もう1つはレンズキットに付属する標準ズームレンズ。薄型電動ズームで携帯性が高くて非常に良いのであるが、14-42mm、つまり35mm判換算で28mmスタート。自撮りを考えた場合、これだと3人入ってギリギリ。12mmスタートのエントリー向けズームレンズがそろそろ必要だろう。

 でも着実に進化してきっちりイマドキの製品になってきた。スマートフォンとの連携や自撮りも強化されてるし、何より、このクラスでは随一のボディ内手ブレ補正搭載というのはポイントが高い。

 ボディ内手ブレ補正搭載スナップカメラとしていい感じに仕上がってるのである。

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