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「ソフトバンクホークス」誕生 企業ロゴも一新

» 2004年12月24日 17時26分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ソフトバンクによる福岡ダイエーホークス株の取得が12月24日に正式に承認され、新球団「福岡ソフトバンクホークス」が誕生する。これに合わせ同社グループのコーポレートロゴを一新し、新球団のロゴにも採用。球団を活用し、今後はブランド戦略にも注力する。

新コーポレートロゴ

 球団名は「福岡」「ホークス」を残し、社名のソフトバンクを加えた。「地元の人々に愛されているホークスを、そのまま正面から受け止めたい」と、同社の孫正義社長は背景を説明する。

 孫社長は以前、ソフトバンクや日本テレコム、ヤフーなど、同社グループの各ブランド統合した新ブランドを作成して野球チームに冠し、あわせて社名も変更する可能性を示唆していた。「500種類以上の候補が挙がった」(孫社長)というが、結局、従来通りのソフトバンクに落ち着いた。「同社が目指すデジタル情報革命にはソフトが重要」と判断したためという。

 今後はソフトバンクブランドの認知を従来以上に高める計画。グループ各社の社名変更も視野に入れる。来年以降の参入を目指す携帯電話事業も、ソフトバンクブランドで展開する方針だ。ただし、ヤフーなど認知の高い既存ブランドは、当面は継続するとした。

 新ロゴのデザインは、孫社長が敬愛する坂本竜馬が率いた「海援隊」の旗がモチーフ。海援隊旗の赤い2本線を、同社コーポレートカラーの黄色に塗り替えた。「ブロードバンドの普及を進め、情報とエンターテインメントをすべての人が公平に楽しめる世の中を作っていきたい」という思いを2本線に表したという。

 ホークスのロゴ背景にはソフトバンクの新ロゴをあしらった。「球団としての歴史を大切にしつつ、福岡から野球界に革命を起こし、新しく面白いプロ野球を世界に広げていきたい」との思いを込めたという。

福岡ソフトバンクホークスのロゴ。両ロゴのデザインは「カップヌードル」などを手がけた大貫卓也氏

 福岡市内で同日開いた会見には、ホークスの王貞治監督も出席。王監督は「ホークスの名前やキャラクターを残してもらって嬉しい。孫社長の野球への情熱は強く、少年時代は、『大リーグ養成ギプス』のようなものを自分で作って鍛えていたと聞いている。球団運営にはかなり厳しい注文をつけられるのではないかと思うが、新たなスタートを切る時に厳しくしてもらえるのはいいこと」などと話した。

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