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「ネット企業の参加は自然な流れ」──楽天、プロ野球参入決まる

» 2004年11月02日 17時16分 公開
[ITmedia]

 プロ野球の新規参入球団を決める実行委員会とオーナー会議が11月2日、都内で開かれ、「東北楽天ゴールデンイーグルス」をパ・リーグの新規加盟球団として承認した。

「ようやくスタートラインに立てた」と参入承認を報告する三木谷社長

 新球団の本拠地は仙台市で、専用球場は県営宮城球場。楽天のほかにライブドアが仙台市を本拠地として新規加盟を申請していたが(関連記事参照)、ライブドアは落選した。

 都内で会見した楽天の三木谷浩史社長は、参入が決まりほっとした表情。「ネット企業の参入は自然な流れだろう。Microsoft共同創業者のポール・アレンもNBAチームを持っている。50年ぶりの新規参入となり、新しい血が入ること自体が球界にいい影響あるのでは。プロ野球経営はこれまで大企業ばかりだったが、ベンチャー的なフットワークの軽さを活かしたい」などと抱負を語った。

 新球団はネットを積極的に活用する。三木谷社長は「監督のロッカールームのコメントをブロードバンド配信したり、選手の情報を発信していけばファンの関心レベルも上がるだろう」とネットベンチャーならではのファンサービスを展開する考えだ。

 監督に就任する元中日の田尾安志氏は「6月からプロ野球界で起きたごたごたで、最初に声を上げてくれたのがライブドアだったし、堀江貴文社長には感謝している。ライブドアの分までがんばりたい」と話した。

 新球団は監督に田尾氏、ヘッドコーチに前横浜監督の山下大輔氏が就任。1軍打撃コーチを元巨人−横浜の駒田徳広氏などとするコーチ人事も発表した。

 楽天は、球団のオフィシャルサイトをオープン。サイト上で球団職員を募集する予定だ。

 一方、ライブドアの堀江社長は仙台市内で会見し、「やりたいことはいっぱいあったができなかった。新球団に私の力が発揮できないのは残念」などと悔しさをにじませたが、「皆さんはこれまでのことをすっきり忘れて、新しい球団を応援していただきたい」と楽天にエールを送った。

 監督に就任する予定だったトム・オマリー氏からの「未来のドアを開けたのはライブドアだった」とするコメントも紹介された。

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