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IBMのBlueGene/L、世界最速スーパーコンピュータの座を維持

» 2005年06月22日 18時14分 公開
[ITmedia]

 世界最速スーパーコンピュータのランキングで、IBMのマシンが再び首位の座を獲得した。

 最新のスーパーコンピュータTop500ランキングは6月22日、独ハイデルベルクで開催の国際スーパーコンピュータ会議(ISC)で発表された。

 それによると、昨年11月に発表された前回のランキングに続いて、IBMの「BlueGene/L」が1位を獲得した。Linpackベンチマークのスコアは136.8TFLOPSと、前回70.72TFLOPSから2倍近く伸びた。このシステムは米エネルギー省傘下のローレンス・リバモア国立研究所に導入されている。

 2位にランクインしたのはIBMのBlueGeneの姉妹版「Watson Blue Gene(WBG)」、ベンチマークスコアは91.2TFLOPSだった。このシステムは先週、IBMのトーマス・J・ワトソン研究センターに納入された(6月14日の記事参照)

 3位は米航空宇宙局(NASA)のエイムズ研究所で利用されているSGIの「Columbia」で、ベンチマークスコアは51.87TFLOPS。前々回まで首位を走り、前回3位だったNECの地球シミュレータは35.86TFLOPSで4位に後退した。

 5位に入ったのは欧州最速のスーパーコンピュータ「MareNostrum」(ベンチマークスコアは27.91TFLOPS)。これはIBMがスペインのバルセロナスーパーコンピュータ研究所に納入したシステムだ(11月6日の記事参照)。さらにその後にも、蘭天文学研究所のASTRONが保有し、蘭フローニンゲン大学で利用されているIBMのBlueGeneシステム(27.45TFLOPS)が続いている。

 前回7位だった米バージニア工科大学のSuperMac(Apple ComputerのXserveベースシステム)は、今回14位に後退している。

 Top500リストにランクインしたシステムのうち、IBM製のものは51.8%と、前回の43.4%を上回った。その一方でHewlett-Packard(HP)システムの割合は34.8%から26.2%と減少している。

 またIntelプロセッサ搭載のシステムは333台(Pentium 4が175台、Itanium 2が79台)、IBMのPowerPC搭載システムは77台、Intelの64ビット対応Xeonを搭載したマシンは76台だった。HPのPA-RISCプロセッサは36台、AMDのOpteronは25台のシステムで使われていた。

 地域別で見ると、米国のシステムが500台中294台と圧倒的にリードしている。日本は23台、それ以外のアジア地域は58台、欧州は114台だった。

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