今PCを買うか、Vistaまで待つか――「オトナの選択」はどっち?
Microsoftがわたしたちを大人のように扱っているのはいいことなんだろうか? 結局のところ、今日買ったハードでWindows Vistaが動かないかもしれないという警告を前にして、コンピュータを買うのをやめるのは子供っぽいことだろうか? 実際、わたしたちは大人なので、購入は続けるだろう。企業にはアップグレード計画があり、今日のマシンが明日のクールなユーザーインタフェース(UI)を適切に表示できるかどうかに関係なく、その計画をやり通すだろう。
それを、Microsoftは望んでいるに違いない。しかし彼らが出くわすのは、少なくとも、子供っぽい顧客が時折起こす発作かもしれない。そう、こんなふうに。
「冗談じゃない」――これが、世間の人々がVistaのハード要件が発表されるのを待つ間に、購入を継続するかどうかと聞かれたときの友人のIT管理者の反応だった。友人は、今日システムを買って、Windows VistaがリリースされてOSをアップグレードしようと決めたときに、そのマシンで「Aero」UIが表示されなかったら嫌だというのだ。
ガラスのようなAero UIを活用するのに必要なハード要件を、Microsoftはうまくごまかしている。今の統合型グラフィックスには、グラフィックスを多用する新しいGUIを走らせる力がないかもしれないというのが一番妥当な予測だ。こうしたシステムでもWindows Vistaは実行できるが、縮小された「Classic」インタフェースになるとMicrosoftは説明している(8月5日の記事参照)。
Windows Vistaのハード要件はいつ公表されるのだろうか? Microsoftは来年の夏だと言っており、Vistaのリリースは「2006年後半」という公式モットーよりもクリスマスに近くなるとほのめかしている。わたしの予想では、ハード要件は来年春かもっと早くに公表されると思う。ただ、公表があまりに早すぎた場合、あまりに楽観的な仕様になってしまうのではないかと心配している。
しばらくの間単体のグラフィックスカードを買っていないわたしには、自分のマシンがAeroに必要なハイエンドDirectX 9をサポートしているのかどうかが分からない。今Vistaをテストしている1年前に買ったGatewayマシンは、Aero UIの透き通った部分をきれいに表示している。だが、わたしのノートPCはどうだろうか? わたしのノートPCはグラフィックスに関しては本当に怠け者だ。だから期待して待つしかないようだ。
つまり、次にノートPCがWindows Rot(Windowsが不調になること)で死んでしまい、再イメージが必要になったときに、Windows Vistaのβ版をインストールして、システムの復旧前に何が起きるのか確かめられる。記事に書くソフトのインストール・アンインストールのしすぎでWindowsマシンがギブアップするのを期待するのはこれが初めてだ。
このようなアップグレード、あるいはXPからVistaへのアップデートはMicrosoftにとっては大したものではない。彼らは、実際に自分のマシンのOSをアップグレードするユーザーは非常に数少ない――相対的に言って、だ。これはWindowsなのだから――と言うだろう。ほとんどのユーザーは、新しいコンピュータの購入時に新しいOSを手に入れる。この考えでいくと、今新しいPCを手に入れたユーザーに通常の買い換えサイクルが来るのはVistaがリリースされてから2年以上後になるかもしれない。
もう1つの見方としては――それは友人の見方なのだが――今十分に動作しているマシンを買い換える差し迫った必要はないということだ。特に、来年のOSがそのマシンで走らないのではないかと心配しなくてはならないのならなおさらだ。そうでなければ、少なくとも高性能のグラフィックスカードを追加するまで、クールな新しいUIは利用できない。では、グラフィックスのアップグレードがたいてい不可能なノートPCはどうなのだろうか?
「ポケットの金を取っておく方がいい」と友人は言い、Windows Vistaがもっとおもしろいと分かれば、もっと喜んで「静観の」構えを取ると付け加えた。
もちろんハードベンダーは違う気持ちだろう。たとえMicrosoftが「Windows Vistaの実行に何か必要か?」という基本的な質問に答える前にβ1をかなり広くリリースして(そして幅広い注目を集めて)いることで少々煮え湯を飲まされたとしてもだ。Windows VistaがPC売上を停滞させることはないかもしれないが、今後の互換性にまつわる懸念は確実にプラスにならない。
ここでMicrosoftはちょっとした難問を抱えている。Vistaを世に出す必要があるが、このOSはまだ開発段階にある。このレベルでは、ハード要件が分からなくても問題ない。だが、ハード企業とその顧客(とどのつまりはわたしや皆さん)にとってはまずいことだ。Microsoftは、わたしたちが皆「オトナ」であり、状況を理解し、お金を払い――そしていちかばちかの賭けに出ると期待しているに違いない。
結局のところ、Windows Vistaが動くかどうか分かるまでハードを買わないというのは子供っぽいだろうか? そうではないだろうか?
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