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三洋、有機ELから撤退

» 2006年01月31日 16時21分 公開
[ITmedia]

 三洋電機は1月31日、有機EL事業から撤退すると発表した。環境技術や電池など、コア事業への集中を掲げる経営再建策の一環。

 1999年から米Eastman Kodakと共同で同事業を進めてきたが、経営再建を図る中期計画に基づき、撤退を判断した。三洋とKodakが合弁で設立した有機ELディスプレイ製造販売会社、エスケイ・ディスプレイは解散する。

photo SKディスプレイが世界で初めて商用出荷したアクティブ型フルカラー有機ELディスプレイ=2003年3月

 同日、グループの人材派遣会社、三洋ヒューマンネットワークの株式の90%をリクルートに譲渡することで基本合意。またグループの能力開発や給与計算業務などは日本アイ・ビー・エムにアウトソーシングすることで基本合意した。

 人員削減数は同日までに約1万5000人(国内約4850人)となる見込みで、当初目標は達成するという。工場跡地など固定資産の売却も進める一方、三洋電機クレジットの非連結化で資産・有利子負債を削減、バランスシートの改善も進んでいるとしている。

 同日発表した2005年4〜12月期連結決算(米国会計基準)は、売上高は1兆7990億1800万円(前年同期比4.6%減)、営業損益は101億9500万円の損失(同493億5100万円の利益)、税引き前損益は1112億2600万円の損失(同64億円の利益)、純損益は1363億700万円の損失(同142億1600万円の損失)だった。

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