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松下、4期連続の増収増益 営業利益率5%達成へ

» 2006年04月28日 20時12分 公開
[ITmedia]

 松下電器産業が発表した2006年3月期連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前期比34%増の4143億円に拡大するなど、4期連続で増収増益になった。今期はプラズマテレビの販売を倍に引き上げるなどして売上高、利益とも拡大し、中村邦夫社長が公約に掲げてきた売上高営業利益率5%を達成する見通し(関連記事参照)

 売上高は8兆8943億円(前期比2%増)、税引き前利益は3713億円(同50%増)、純利益は1544億円(同164%増)。大規模な構造改革は終了し、営業益・純益とも15年ぶりの高水準になった。

 プラズマテレビやDVDレコーダーなどを展開するAVCネットワークは売上高3兆9861億円(前期比3%増)、営業利益は1909億円(同50%増)。プラズマテレビにDVDレコーダーなどを接続して一元的に操作できる「ビエラリンク」の導入で「まとめ買いが増え、絶好調」(川上徹也副社長)。集中投資を続けてきたデバイス部門は減収だったが、営業利益は逆に同40%増の811億円に成長した。

 中村邦夫社長は都内で開いた決算発表会で、「2006年度は原油高や材料高騰が続く見通しで、依然として事業環境は厳しいが、『躍進21』3カ年の総仕上げとして、営業利益率5%実現に向かって全社一丸となって競争に打ち勝っていく」と話した。

 今期見通しは、売上高が8兆9500億円(前期比1%増)、営業利益が4500億円(同9%増)、税引き前利益が4000億円(同8%増)、純利益が1900億円(同23%増)。プラズマテレビとデジカメの世界販売を倍増するほか、日本ビクターの黒字転換などを見込み、営業利益率5%を達成する見通しだ。

 株主還元も積極化し、今期の配当予想を前期の年間20円(予定)から年間30円に増額する。また5000万株・1000億円を上限に自己株買いも行う。

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