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» 2006年08月25日 15時18分 UPDATE

RFID使った乳児保護システム、VeriChipが販売

この乳児保護システムで使われるRFIDチップは皮下には埋め込まず、リストバンドなどに取り付けられる。

[Renee Boucher Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 人体埋め込み型RFID(無線ICタグ)を手掛ける米VeriChipは、自社の製品を新生児から軍の兵士にまで広げようとしている。

 同社は8月24日、乳児保護、はいかい防止、スタッフ呼び出しのためのシステムを初めて米オンタリオ州ブランプトンのブランプトン市民病院に販売したと発表した。また同社はその前日に、米軍と埋め込みチップを2つの軍でテストする交渉を進めていることを認めた。

 VeriChipは24日のプレスリリースの中で、現在工事中のブランプトン市民病院は、75万ドルを投じてVeriChipのプラットフォームとアプリケーションを最新施設に導入すると述べている。

 同社の乳児保護システムは、実際には皮下に埋め込まない2つの別々のソリューションだ。1つは一般的な病院のリストバンドに似たバンドで、RFIDチップが組み込まれている。もう1つは「HALO」という皮膚感知システムで、車の電子キーホルダーに似ており、乳児の足首や保護者の手首に付けられる。スタッフが首から提げて非常ボタンとして使えるキーホルダー型デバイスもある。

 VeriChipは、皮下に埋め込むタイプの患者識別システム「VeriMed」も提供している。このチップは人間の腕の脂肪の多い部分(あるいは、ボランティアの被験者のように手に)に埋め込まれると、RFIDリーダーで読み取ったときに16けたの識別番号を表示する。この番号を使って、ユーザー名とパスワードの認証が必要なデータベースの医療情報にアクセスする。

 VeriChipはメディアの報道の中で、同社のスコット・シルバーマン会長が、米海軍および空軍の関係者と、VeriMedシステムの実現性調査に関して非公式の会合を持ったことを認めた。

 VeriChipの広報担当者とは本稿掲載時までに連絡が付かなかった。

 米政府にとってRFIDは目新しいものではない。7月には陸軍が3Mから、陸軍最大の国内基地であるテキサス州フォートフッド基地の医療ファイルを追跡するRFIDシステムを376万ドルで購入した。同基地には15万人を超える駐屯者とその家族の医療記録がある。

 米軍はNATO(北大西洋条約機構)とともに、戦場およびグローバルサプライチェーンにおいてRFIDを使って物資を追跡している。米国務省は米国土安全保障省と協力して、年内にRFID付きパスポートの発行を義務付けている。米食品医薬品局(FDA)は最近、RFIDを使って不正薬品を追跡することに関する勧告を製薬業界に向けて公開した。

 FDAは2004年10月にVeriChipのVeriMedチップの使用を承認した。

 同年12月に公開した「業界とFDAスタッフへのガイダンス」という文書の中で、FDAはVeriChipが個人や団体(軍人など)への埋め込みチップ事業に取り組むにあたっての推奨事項を幾つか挙げた。「情報の格納、アクセス、外部への送信を行う医療デバイスの問題を議論するときに、情報セキュリティの概念に対応しなければならない」とこの文書には記されている。

 同局はまた、体組織の拒否反応、埋め込まれたチップの移動、電磁波の干渉、電気的障害など埋め込み型RFIDに関する多数のリスクを挙げていた。

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