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» 2006年09月25日 17時35分 UPDATE

2020年、バーチャルリアリティ中毒が問題に?

英語がほかの言語に取って代わるのか、自律プログラムにより人の手は不要になるのか――専門家がインターネットの未来を予想した。

[ITmedia]

 2020年にはバーチャルリアリティ中毒が問題になっているかもしれない――専門家はこんなインターネットの未来を予想している。

 米非営利団体Pew Internet & American Life Projectは9月24日、専門家742人によるインターネット予想を公表した。

 この調査では幾つかの予想されるシナリオについて、イーサネット開発者のボブ・メトカーフ氏など、ネットの指導者、活動家、コメンテーターなどに2020年にそのシナリオが実現していると思うかを尋ねた。

  • 世界のネットワークの相互運用性は完ぺきになり、データフロー、認証、課金がスムーズになる。モバイル通信が世界のどこでも誰でも非常に低コストで使えるようになる。

    このシナリオには56%の専門家が賛成した。賛成派は、テクノロジーによる世界の「平準化」が多くの人に成功の可能性を開くと述べているが、反対派の中には、政治的情勢がインターネットの拡大に良い影響を及ぼすかどうか不明だとする声もあった。

  • 世界の平準化により、英語がほかの言語に取って代わる。

    このシナリオには57%の専門家が反対し、賛成派は42%だった。多くの専門家は、向こう数十年で英語は異文化コミュニケーションの共通語になるという見方に同意したが、英語がほかの言語を制圧することはないという意見も多かった。

  • 知性を持った技術や分散制御により、監視やセキュリティシステムでは完全に人間の直接の介入が不要になる。このため、人間が制御しきれない技術が、気付かないうちに危険や依存を生むことになる。

    このシナリオに賛成の専門家は42%、反対は54%だった。2020年まで人間が技術を管理し続けるという意見が多かったが、技術の進歩がいつか人間の手に負えないマシンやプロセスを作り出すのではないかと懸念する声も一部あった。

  • 技術の向上と低価格化で、個人の「公と私」の区別がなくなっていく。透明性が高まることによるメリットは、プライバシー上のデメリットよりも大きくなる。

    このシナリオについては賛成が46%、反対が49%と拮抗する結果になった。

  • インターネット上のバーチャルリアリティが、「現実世界」で働くよりも高い生産性を引き出すようになるが、仮想世界の魅力から深刻な「バーチャルリアリティ中毒」問題が起きる。

    過半数の56%がこのシナリオに賛成し、反対は39%だった。多くの専門家が、オンライン利用者が高度なネットワーク上の人工世界に投じる時間は増えるだろうと答えた。それは多くの人にとってメリットになるが、一部では中毒の問題につながるだろうという。

  • 進化する情報技術に取り残された人々が、現代社会から離れ、そうした「テクノロジー拒否者」が新たな文化集団を形成する。情報過多からの癒しを求めてそうする人もいれば、テクノロジーへの抵抗のためにテロや暴力に走る人も出てくるだろう。

    58%がこのシナリオに賛成し、反対は35%だった。多くの専門家がこのシナリオに賛成したものの、宗教や経済、政治的な差異による暴力の方が多いだろうとの主張も多かった。

 最後に、今後優先的に時間とお金が投資される分野として、78%の専門家がネットワークキャパシティの構築と、すべての国の人々に技術知識を広めることを挙げた。

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