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» 2006年11月24日 12時06分 UPDATE

成長速度はmixiの倍・9カ月で200万人 携帯SNS「モバゲータウン」の強さ (2/2)

[岡田有花,ITmedia]
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 入会金や基本サービスを無料にし、アバターアイテムに仮想通貨で課金するというアイデアは、PC向けゲームサイトからヒントを得た。PC向けオンラインゲームではアイテム課金制が定着。「ハンゲーム」などコミュニティーと融合して口コミでユーザーを集めているゲームサイトがあり、これらのモデルを携帯に持ち込むことを考えた。

 ただ、アバターアイテムを有料にすると利用ハードルが上がってしまうため、アイテムに直接課金するのではなく、広告からのアフィリエイト収入を仮想通貨に代えることにした。同社の携帯向けアフィリエイト広告サービス「ポケットアフィリエイト」と連動させることで、広告配信システムも自前で構築できた。

 その結果、モバゲータウンは「タダで質の高いゲームが楽しめ、アバターやコミュニティーで遊べるサービス」として10代に口コミで広まった。広告クリック率も高いといい、売り上げも伸びている。ユーザーからは「モバGを貯めるのが面倒」とモバGの現金販売を望む声も高まってきており、販売も検討している。

「オフ会禁止」――PC向けと決定的な違い

 ユーザーのマイページには、プロフィールやメッセージ送受信、日記、アクセス履歴(あしあと)、友人リスト、サークル(コミュニティ)と、mixiなどPC向けSNSとほぼ同じ機能がある。PC向けと大きく異なるのは、オフ会や直メ(携帯のメールアドレス交換)、彼氏・彼女募集の書き込みなど、リアルとつながりのある活動を原則禁止している点だ。

 「サイトは徹底的に“仮想”に寄せており、リアルを忘れて楽しんでいるユーザーが多い。オフ会は必要ないだろう」と、同社モバイル事業部エンターテインメントグループリーダーの畑村匡章さんは言う。

 「モバ友」「モバ彼」「モバ彼女」「モバ家族」「モバ学校」……モバゲータウンには、アバター同士の仮想人間関係や仮想コミュニティーが無数にある。モバ彼とモバ彼女はメッセージ交換などを通じて“付き合う”が、実際の恋人ではない。モバ家族も同様だ。モバ学校は、仮想の学校を掲示板上に作り「教室」や「体育館」「購買部」といったスレッドで、出席を取ったり雑談したり、商品を買ったり――と仮想のコミュニケーションを楽しむ。

画像画像 モバ彼募集中(左)と、モバ学校の「購買部」

 ただ実際は、プロフィールや掲示板で「彼女募集」「彼氏募集」と公言しているユーザーも少なくなく、見知らぬ人にいきなり「直メしようよ」(携帯電話のメールアドレスを交換しよう)と要求するユーザーもいる。

 同社はサイトが“出会い系”として利用されるなどといった問題を防ぐため、さまざまな対策をとっている。メッセージ送信時や書き込み時に「ルール違反しないように」と分かりやすく表示して警告するほか、同社スタッフがサイトを24時間監視。悪質なユーザーは1週間書き込み不可能にするペナルティを課したり、ひどい場合はペナルティなしで強制退会させたりしている。

 モバゲータウンでは1つの携帯電話からは1つのプロフィールしか持てない。退会させられたユーザが別のIDで再入会する可能性は、メールアドレスだけで認証しているPC向けSNSに比べると低いといえそうだ。

ユーザー層、20代に拡大を

画像 タウンの六本木には多くの「家」が建っている

 新機能も次々に投入している。日本地図上の好きな場所に「家」を建てられ、部屋を飾れる「タウン」は9月にβ版をスタートしたが、すでに80万人以上が“入居”。今後はローカル広告媒体として、新たな収益源に育てていく計画だ。

 すでに10代のユーザーは飽和に近い段階まで取り込んだと見ており、今後は大作RPGなど20代以上が好むゲームを集中的に投入。広告宣伝も強化し、ユーザー層を20代以上に拡大していく。ニュースや天気予報、検索サービスなども順次追加し、ポータルサイトに育てていく計画だ。

 「携帯ゲーム+SNSではすでにナンバーワン。今後はポータルサイトナンバーワンを目指していきたい」(畑村さん)

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