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次世代DVD戦争、ネットの評判はHD DVDに軍配

» 2006年12月07日 16時57分 公開
[ITmedia]

 Blu-ray対HD DVDの次世代DVDフォーマット戦争、ネットの評判ではHD DVDが優勢――市場分析会社cymfonyが12月5日、このような報告書を発表した。

 「A Blue Christmas for Blu-ray」と題されたこの報告書では、ネット上のソーシャルメディアではHD DVDに好意的な投稿の方が多いと記されている。

 同社は2006年10月1日から11月23日にかけてブログ、掲示板などのソーシャルメディアに掲載されたBlu-rayおよびHD DVDに関する投稿を分析した。同社が収集した投稿は1万7664件。Blu-rayとHD DVDに関する投稿はほぼ半々、投稿者のうち40%はビデオマニアで、19%はゲーマーだった。特定の機種に関する投稿は少なく、フォーマット全般に関連した記述がほとんどだったという。

 2000件の投稿を抽出して詳細に分析したところ、HD DVDに対する肯定的なコメントは、Blu-rayよりも多かった。

否定的 中立 肯定的
Blu-ray 23.4% 53.1% 23.5%
HD DVD 14.2% 52.8% 32.9%
(資料:cymfony)

 HD DVDの技術に「感銘を受けた」という投稿は、Blu-rayに感銘を受けたという投稿の2.5倍に上った。またHD DVDの利点についての投稿は、Blu-rayの利点に関する投稿より70%多かったという。Blu-rayのメリットとして宣伝されている「大容量」に関する記述は少なく、同じくBlu-rayの利点とされている「双方向性」への言及は見られなかった。

 フォーマット戦争のせいで次世代DVD機の購入を遅らせるという投稿は、全体のわずか7.5%だった。

詳細なコメントの内訳。項目は上から「ゲーム」「感銘を受けた」「利点」「不利な点」「次世代フォーマット購入延期」「容量」(資料:cymfony)

 Blu-rayに対する否定的な意見の中で、最も多いのは「全般的に嫌い」というものだった。これは主に、ソニーのテクノロジーイノベーターとしての信頼性への疑問や、同社が新しいプラットフォームを成功させられるかどうかに関する疑念(ベータマックスでの失敗などに基づく)によるものだ。

 次に多いのがプレイステーション 3(PS3)に関する不満だ。ゲーマーはBlu-rayプレーヤー搭載でPS3の価格が上がったことよりも、選択の余地がないことに反発しているとcymfonyは報告している。

Blu-rayに関する否定的な意見の内訳
全般的に嫌い 26%
PS3の問題 21%
フォーマット戦争 16%
コスト 14%
画質への失望 7%
ほかと違いがない 7%
タイトルの品揃え 6%
後方互換性 3%
(資料:cymfony)


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