雨の日に傘をさして買い物するのは大変だ。傘に片手をふさがれて荷物も持ちにくいし、電話でもかかって来ようものなら、かばんから携帯を取り出すのも一苦労。記者は外でもためらいなくノートPCを開き、左手でノートを支えながら右手で片手タイピングするというユビキタスなIT戦士なのだが、片手しか空かない雨の日はそれができずに涙する。
雨の日のそんな涙を笑顔に変えてくれるかもしれないグッズを、ネット上で見つけた。その名も「肩ブレラ」。直径3センチ×長さ80センチのパイプ状のグッズで、丈夫で柔軟なポリプロピレンの棒を、固いスポンジでくるんでいる。傘に取り付けて肩に巻きつければ、手を使わずに傘がさせる──というふれこみ。「これで雨の日の買い物や取材も楽になるのでは!?」――わくわくした記者は早速、販売店として紹介されている東急ハンズ池袋店に向かった。
肩ブレラは黒とピンクの2色あり、東急ハンズの価格はネット通販と同額の2499円。購入した日はちょうど雨が降っていたので、早速使ってみることにした。
使用するには、持ち手がねじ状になっていて取り外せる折りたたみ傘が必要。傘の持ち手のキャップをぐるぐる回して取り外し、そこに肩ブレラの先端部分を取り付けると準備OKだ。傘を開き、いよいよ肩に装着しよう。
丸まっている肩ブレラを一旦伸ばしてから、利き手と逆の肩の周りにぐるりと回してきっちりと巻く。見た目よりも固いので、意外と力のいる作業だ。曲げ伸ばししていると「ギギっ」と音を立てるので「壊れたか?」と不安になったが大丈夫。肩の周りにぐるりと2周ほど、できるだけきつく巻いて固定する。
それなりにきつく巻いたつもりだし、記者は二の腕も肩もがっしりしていて女子としては残念な体型だが、それでも肩ブレラと体の間にどうしても隙間が空いてしまう。傘もぐらついてちょっと不安なので、脇をぐっと締めて固定する。
早速傘を差し、荷物を持って歩いてみた。見た目は少々おかしいが、傘に隠れてそれほど目立たないせいかジロジロ見られることもなく、普通に歩いていける、ような気がする。いや、見て見ぬふりをされていたのかもしれないが……。両手いっぱいに荷物を持てるのは便利だし、携帯を取り出すのもラクラクだ。傘をたたむ時は、肩から手元にすべらせればよく、そのまま手首にかけて持ち運べるのも便利だ。
ただ、一歩進むたびに体の振動が傘に伝わって前後左右にゆらゆら揺れ、肩から滑り落ちそうになることも。傘の角度や高さを自由に変えられないので、混雑した道では傘が他人の頭にぶつかりそうになっても、避けにくくて結構焦った。
肩ブレラを使えば、傘を差したまま両手いっぱいの買い物をしたり、携帯を両手で2台使いしたり、ノートPCをガシガシ操作したりできる。ただ身につけるのはちょっと面倒でコツが必要。また、荷物を片手に持ち、もう片手で恋人の手を握るなどといった用途の場合は、恋人の顔や首に傘が当たらないよう十分に注意が必要だろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR