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» 2007年06月27日 17時17分 UPDATE

エアコンなしでひんやり 「空調ベッド/座布団」で猛暑を乗り切れ

寝ると涼しい「空調ベッド」、座るとお尻がひんやりする「空調座布団」――株式会社空調服から、省エネで涼しい新製品が登場だ。

[岡田有花,ITmedia]

 「今年は夏らしい夏になる」――気象庁が25日に発表した長期予報によると、今年の暑さは平年並み。昼間は暑く、夜は寝苦しくなりそうだ。

 こんな夏は、エアコンなし・省エネで涼しく過ごせる製品を開発している株式会社空調服の出番だ。今年は、暑い夜もひんやり涼しいベッドパット「風眠」や、お尻の蒸れを防ぐ「空調座布団」などを投入。夏をちょっぴり快適にしてくれる。

空調ベッド、夏前から売れる

 空調ベッド「風眠」(2万9000円)は、暑くじめじめした夏の夜もひんやりと過ごせるベッドシートだ。柔軟なプラスチック製メッシュシート「スーパースペーサー」をベッドシート状に敷き詰め、頭の部分以外は風を通さないシーツをかぶせる。頭部から入った空気がスペーサーの空間を抜け、足下のファンからシートの外に排出される際、空気と一緒に体から出る熱と湿気を外に逃がす。体の下で小さな扇風機が回っているような感覚だ。

 汗をかいたまま寝てみると、涼しさに驚く。風で汗が蒸発し、気化熱を放出しているため。お風呂上がりの体に扇風機の風を当てているような感覚だ。布団も暖まらないため、布団の冷たい場所を探して寝返りを何度も打つこともない。ファンを付けっぱなしにしていると凍えるほど寒くなることもあるそうで、一定時間でスイッチを切るためのタイマーが付いている。


画像 独自開発のスーパースペーサー。これを敷き詰めてシーツにする。プラスチック素材だが柔軟で丈夫。下の素材の柔らかさをそのまま伝えるため、上に寝てもごつごつした違和感はそれほど感じない(さすがに布団よりは硬いが)。車でひいても壊れないくらい丈夫だという
画像 空調ベッド「風眠」(ベッドパッド部のみで、ベッドは別売り)。頭部のメッシュ部分から空気を吸い込み、足下のファンで排出する

 「昨年発売した試作品では寒すぎるという声もあったので、今年は風量を減らすよう調節しました」と同社の市ヶ谷弘司社長は言う。消費電力は4.5ワット。省エネ効果も高まり、1日8時間使っても1カ月の電気代は30円以下で済むという。

 今年の製品版はすでに1000台も売れ、「楽天市場」の「ベッド・そのほか部門」ランキングで5週連続トップに。一時期、生産が追いつかなかったほどだ。

画像 西川と共同開発中の空調ベッド試作品。寝心地のよさそうなシーツに包まれている

 来年は、高級布団で有名な西川産業から、この仕組みを利用した布団が発売される予定だ。「上掛け布団を涼しくする工夫は、布団業界でもこれまでさまざまに研究されてきたが、敷布団を涼しくする手段がなかった」といい、西川が開発したふんわりとした断熱素材でファン付きスペーサーを包み、寒さを通さないが蒸れない、快適な敷布団に仕上げる計画だ。

 長距離トラックの仮眠室用空調ベッドも来年発売する。幅をスリムにし、シガーソケットから給電できるようにした。「仮眠室で、冬暖かく眠るための工夫はこれまでにもあったが、夏の対策はなかった」といい、トラック業界にとっても福音となるかもしれない。

お尻が蒸れない「空調座布団」

 空調ベッドに利用しているスーパースペーサーは、さまざまなものを“空調化”できる。例えば、夏場は蒸れて不快になりがちなオフィスのいす。新製品「空調座布団」(4900円、7月発売)が、悩みを解決してくれる。

 スーパースペーサーをカバーで覆ったホームベース型のいす用座布団で、ホームベースの上辺のカバーをメッシュ状にして空気を通すようにし、とがった角の部分にファンを搭載。空調ベッドと同様、取り付けたファンでスペーサーに空気を通し、蒸気と熱を排出する。

 スイッチを入れるとお尻がすぐにひんやり。記者は取材時にこの座布団に座ったのだが、よく冷えてお尻が寒いぐらいだった。

 同様な仕組みを使った「空調座椅子」も、あるメーカーと共同で開発中。来年発売する予定だ。


画像 紺色のシートが空調座布団
画像 空調座椅子試作品

画像 袋に収納した空調ベッドとスペーサーを手にする市ヶ谷社長

 「体が接する部分は、汗で蒸れるという問題が付きもの。さまざまなものに応用できます」と市ヶ谷社長は言う。ベッドシートや座布団だけでなく、車のシートやリュックの背中の部分など、夏に「蒸れて暑い」と感じるあらゆるものに応用できる。商品化の可能性は、まだまだ広がりそうだ。

 いまの課題は、スペーサーの製作コストだ。23×23センチのスペーサー1枚に現在は60円かかってしまうため、商品もなかなか安くできないという。

 「プラスチック成型器は高度だが無駄なエネルギーを利用している。安価にできる新技術を開発中」。市ヶ谷社長は現在、プラスチック製造関連の他社と共同で、コストダウンの方法を模索中だ。もともとブラウン管技師だった市ヶ谷社長にとってはまったく畑違いだが、「専門じゃないからできることもある」と意気込んでいる。

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